【ヒットを探せ!/04】B級アクション、ホラーが人気、アメリカンコメディは大苦戦

小林久訓(Hisamichi Kobayashi)……ソニー・ピクチャーズ HE-MKT部 スペシャル・リリースグループ ディレクター
小売業界から転職し、発足直後のSPEJに92年に入社。以来、ホームエンタ部門でパッケージビジネスに従事。販推、営業、宣伝PR、マーケティング、そしてソニー・ミュージックでレコード営業を経験し、現在、劇場公開からパッケージまでトータルビジネスを行う宣伝担当として活躍中。レイ・ハリーハウゼン作品郡及びテレビシリーズ『奥さまは魔女』や『PiNMeN』を初のパッケージ化。他にも『スターシップ・トゥルーパーズ2&3』や『ホステル』『ゾンビ・ストリッパーズ』……と多数担当。現在は『処刑人』『ユニバーサル・ソルジャー』の最新作を手掛ける。
小林久訓(Hisamichi Kobayashi)……ソニー・ピクチャーズ HE-MKT部 スペシャル・リリースグループ ディレクター
小売業界から転職し、発足直後のSPEJに92年に入社。以来、ホームエンタ部門でパッケージビジネスに従事。販推、営業、宣伝PR、マーケティング、そしてソニー・ミュージックでレコード営業を経験し、現在、劇場公開からパッケージまでトータルビジネスを行う宣伝担当として活躍中。レイ・ハリーハウゼン作品郡及びテレビシリーズ『奥さまは魔女』や『PiNMeN』を初のパッケージ化。他にも『スターシップ・トゥルーパーズ2&3』や『ホステル』『ゾンビ・ストリッパーズ』……と多数担当。現在は『処刑人』『ユニバーサル・ソルジャー』の最新作を手掛ける。
小林久訓(Hisamichi Kobayashi)……ソニー・ピクチャーズ HE-MKT部 スペシャル・リリースグループ ディレクター
小売業界から転職し、発足直後のSPEJに92年に入社。以来、ホームエンタ部門でパッケージビジネスに従事。販推、営業、宣伝PR、マーケティング、そしてソニー・ミュージックでレコード営業を経験し、現在、劇場公開からパッケージまでトータルビジネスを行う宣伝担当として活躍中。レイ・ハリーハウゼン作品郡及びテレビシリーズ『奥さまは魔女』や『PiNMeN』を初のパッケージ化。他にも『スターシップ・トゥルーパーズ2&3』や『ホステル』『ゾンビ・ストリッパーズ』……と多数担当。現在は『処刑人』『ユニバーサル・ソルジャー』の最新作を手掛ける。
『スタンド・バイ・ミー』
DVD¥1,980(税込)/発売・販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/(C) 1986 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』
1月27日よりDVD、Blu-rayリリース/DVD¥3,990(税込)、Blu-ray¥4,980(税込)/発売・販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/(C) 2009 The Michael Jackson Company, LLC. All Rights Reserved.
『インディアン・ランナー』
DVD¥1,490(税込)/発売・販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/(C) 1991 WESTMOUNT COMMUNICATIONS FILM JOINT VENTURE, L.P. ALL RIGHTS RESERVED.
『スモーキング・ハイ』
DVD¥1,480(税込/発売・販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/(C) 2008 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES,INC.ALL RIGHTS RESERVED.

実は、劇場公開作とDVDのヒットランキングは、必ずしも連動しない。大ヒット映画が、DVDの売り上げでは今一歩だったり、小規模公開のB級映画がDVDの売り上げでは好成績をおさめることも少なくないのだ。DVD市場では、映画公開時にはあまり話題にのぼることもないスティーヴン・セガールやウェズリー・スナイプスのアクションものやホラー作品が強いことは、よく知られている。

今回は、ソニー・ピクチャーズで、おバカ映画やB級アクション、ホラーなど、個性的な作品を数多く手掛け、現在は映画公開からパッケージまでのトータルで宣伝をしている小林久訓さんに、DVDのオススメ作について語ってもらった。

●テレビ通販で売れている作品は?

名匠フランク・キャプラ監督の作品をはじめ、『アラビアのロレンス』『戦場にかける橋』『ガンジー』『イージー・ライダー』『タクシードライバー』など、文芸大作からアメリカンニューシネマまで多分野に渡り数多くの名作を抱えるコロンビア映画を傘下におさめるソニー・ピクチャーズ。不朽の名作は現在でも着実に売れ続けているそうで、「例えば『スタンド・バイ・ミー』は、未だに人気の作品です」と小林さん。意外なところでは、60-70年代に大人気を博したテレビシリーズ『奥さまは魔女』『モンティ・パイソン』も売れ行き好調で、「特にテレビ通販などで、DVDボックスがよく売れています」。

また、クエンティン・タランティーノが製作総指揮をつとめるサディステック・スリラー『ホステル』、ホラー映画の巨匠ジョン・カーペンター監督の『ゴースト・オブ・マーズ』、カルト的人気を博すSFアクションシリーズ『スターシップ・トゥルーパーズ』や『アンダーワールド』などシリーズ続編も好成績をおさめているという。

「“沈黙”シリーズなどのスティーヴン・セガール作品や『アート・オブ・ウォー2』などのウェズリー・スナイプス作品も人気です。かなり毛色がハッキリしてますよね(笑)。それ以外では、社会派の巨匠シドニー・ルメット監督の最新作『その土曜日、7時58分』。フィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイなど名優揃いで、ルメット監督の久々の作品ということもあり、映画公開時も根強い人気でした。DVDについては、先に挙げた作品に比べると、リリース時の勢いには若干物足りなさを感じますが、末永く売れ続けていくタイプの作品だと思います」

●後輩男子に必ず薦める秀作

小林さんが絶賛していたのは、名優ショーン・ペンの初監督作『インディアン・ランナー』。「デヴィッド・モースとヴィゴ・モーテンセンが兄弟役を演じた人間ドラマで、とにかく大好きな作品です」。後輩、特に男性には、必ず薦める作品だとも話していた。

「それ以外にもオススメ作品はいっぱいあるんですけど、旧作だと、まずは『ザ・シークレット・サービス』。主演のクリント・イーストウッドも良いのですが、助演のジョン・マルコヴィッチの怪演ぶりがスゴイ! ポルノ雑誌『ハスラー』を創刊したラリー・フリントが、表現の自由を訴えて戦い続ける破天荒な半生を描いた問題作『ラリー・フリント』。そしてビートルズの再熱ブームに乗って、『アクロス・ザ・ユニバース』もオススメしたいですね」

●全米No1ヒットでも日本では苦戦…

ハリウッドは日本を重要な市場ととらえているが、長く苦戦している分野が1つあるという。

「アメリカのコメディは、たとえ全米No.1ヒットの作品でも、日本では苦戦しますね。まあ、本社サイドもその辺の事情は過去実績などでもよく分かっていて、『やっぱり厳しいか……』と(笑)。そんなわけで、未公開になるコメディも少なくありません」

コメディのなかで小林さんが推薦してくれたのが、高校生の童貞3人のエッチな学園もの『スーパーバッド 童貞ウォーズ』をはじめ、『俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-』、『モール☆コップ 』、『エージェント・ゾーハン』。

「どれも面白いのですが、特に好きなのは、ジャンキーの2人組が必死の逃走劇を繰り広げる『スモーキング・ハイ』。それから、まだDVDも出ていないんですけど(笑)、『ブランクマン・フォーエヴァー』という未公開作品。これテレビシリーズの『バットマン』のパロディで、結構面白いですよ」

●発売告知日に完売した『THIS IS IT』

今後リリースされる作品のなかでは、やはり『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(1月27日リリース)が圧倒的な人気。

「この作品は、日本での人気が突出していて、アメリカ本社のスタッフも『スゴイ!』と驚いています。特にDVDのボックスは、発売告知の翌日には、もう完売していましたから。27日発売ですが、記録的なヒットになるんじゃないでしょうか」

また、『アドレナリン2 ハイ・ボルテージ』(1月27日リリース)にも注目だ。

「主演はジェイソン・ステイサムで、『トランスポーター』の格好良さとは真逆の姿が見れる作品。R-18作品だったのですが、それが逆にコア・ファンの心をつかんだみたいです(笑)。また、セガールが初めてゾンビと対決する『斬撃 ZANGEKI』(3月3日リリース)もオススメですよ」

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
DVD全作品の売り上げベスト10

(2010年1月現在)

1位『スパイダーマン デラックス・コレクターズ・エディション』
2位『スパイダーマン2 デラックス・コレクターズ・エディション』
3位『バイオハザード・ アポカリプス デラックス・コレクターズ・エディション』
4位『ダ・ヴィンチ・コードDCE』
5位『スパイダーマン3』
6位『バイオハザード3DCE』
7位『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル コレクターズ・エディション』
8位『チャーリーズ・エンジェル コレクターズ・エディション』
9位『S.W.A.T.コレクターズ・エディション』
10位『バーティカル・リミット コレクターズ・エディション』

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