残酷&異常場面に慄然! 鬼才監督が放つ社会派猟奇サスペンスの【最長版】が公開

#イタリア映画#エヴァ・オーリン#ジーナ・ロロブリジーダ#ジャン=ルイ・トランティニャン#ジュリオ・クエスティ#ホラー#映画#殺しを呼ぶ卵

『殺しを呼ぶ卵』
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『殺しを呼ぶ卵』
『殺しを呼ぶ卵』

今年の6月に他界した名優ジャン=ルイ・トランティニャン主演作

1968年に公開されて以降、50年以上に渡り知る人ぞ知る作品だったイタリアの猟奇サスペンス『殺しを呼ぶ卵』。その【最長版】が公開されることが決定。本作より場面写真を紹介する。

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ローマ郊外の巨大養鶏場。社長のマルコは業界の名士として知られていたが、経営の実権と財産を握る妻アンナに対する苛立ちを日々募らせる。マルコは同居するアンナの十代の姪、ガブリを愛人にしただけでは飽き足らず、妻への憎しみを女性に対するサディズムで発散するのだった。マルコ、アンナ、ガブリ。3人それぞれの隠された欲望が暴かれる時、事態は予想もできない展開を迎える。

主人公マルコ役には、『男と女』(66年)『Z』(69年)『暗殺の森』(70年)などに出演し、去る2022年6月に他界した名優ジャン=ルイ・トランティニャン。妻アンナ役にはイタリア美人の代名詞として一世を風靡したジーナ・ロロブリジーダ。そしてガブリ役にはスウェーデン出身、キュートなルックスが魅力的な当時18歳のブロンド・ビューティ、エヴァ・オーリンが扮している。

監督・脚本は、マカロニ・ウエスタン屈指の残酷描写で世界を騒然とさせた『情無用のジャンゴ』(67年)の鬼才ジュリオ・クエスティ。この作品では、イタリアン・ホラーの名手マリオ・バーヴァが先駆け、後にダリオ・アルジェントが確立する猟奇サスペンスに挑戦している。

紹介する場面写真は2枚。ナイフを構える男性の横顔と、悲鳴をあげる女性の顔のアップだ。どちらも本編の猟奇性を窺わせるような不穏なカットとなっている。

今回公開される105分の【最長版】には、初公開時に世界配給された90分前後の【国際版】にはない残酷場面、異常場面が含まれている。あらためて観直せば、本作が猟奇サスペンスの王道でありながら、社会問題や実験的な映像表現、さらには現代にも通じるアイデンティティの喪失、世の不条理と人生の虚無にまで踏み込んだ野心作であることに気付かされるだろう。

『殺しを呼ぶ卵』は12月2日より全国順次公開される。

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