山田監督が文化勲章受章、宮崎監督は文化功労者に。寅さんは冷やかしそうと山田監督

文化勲章を受章した山田洋次監督
文化勲章を受章した山田洋次監督

『男はつらいよ』シリーズの山田洋次監督が文化勲章を受章することとなり、「日本映画のためにこの章をいただこうという気持ちでお受けした」とコメントを発表した。

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来年1月19日より公開となる新作『東京家族』特別試写会のために京都に滞在中に受章の連絡を受けたという山田監督。『男はつらいよ』の寅さんがどんな反応を示すか聞かれると、「『そんな立派なものもらってどうするんだい。俺みたいな出来損ないの映画を作っていてそんな章を取るなんて』と冷やかしそうですね」と答える一方、寅さん役を演じ続けた故・渥美清が生きていたらという質問には、「渥美さんが生きていたら、きっと喜んでくれたでしょう」と話していた。

また、50年にわたる監督生活にも思いを馳せ「寅さんシリーズが終わったとき、『これで終止符を打つか』とも思いましたが、寅さん以外に作りたいものもいくつかあり、それを1つずつ実現しているうちに何年も経ってしまったという感じ」と振り返り、「(映画を)作ること自体が楽しい、面白い。作ることを楽しんでいると、観客にとっても楽しい作品ができるだろう、そんなことを信じてやってきたつもりです」と語った。

また、『男はつらいよ』シリーズで寅さんの妹・さくらを演じていた倍賞千恵子からも「山田さんの作品に登場するのは、英雄でもなく偉人でもなく、輝くスポットライトを浴びる人でもなく、その後ろにいる本当に普通の人間です。私はそんな山田作品でたくさんの仕事をご一緒出来たこと本当に誇りに思います。どうぞこれからもご自愛なさってお仕事をお続け下さい」というお祝いの声が届いた。

また、アニメーション映画の巨匠・宮崎駿、歌舞伎俳優の松本幸四郎らが文化功労者に選ばれた。

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