“正しさ”とは何か? 女子高生いじめ自殺事件を追う中で迫られる究極の選択

#春本雄二郎#瀧内公美#由宇子の天秤

「報道が殺した」主人公を待ち受ける衝撃の結末…

火口のふたり』『裏アカ』の瀧内公美を主演に迎えた春本雄二郎監督の最新作『由宇子の天秤』が、917日より公開される。この度、緊迫感あふれる予告編が解禁となった。併せて池松壮亮をはじめ、映画に惚れ込んだ各界著名人からの絶賛コメント第一弾が到着した。

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三年前に起きた女子高生いじめ自殺事件を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子は、テレビ局の方針と対立を繰り返しながらも事件の真相に迫りつつあった。そんな時、学習塾を経営する父から思いもよらぬ“衝撃的な事実”を聞かされる。大切なものを守りたい、しかしそれは同時に自分の「正義」を揺るがすことになる――。果たして「“正しさ”とは何なのか?」常に真実を明らかにしたいという信念に突き動かされてきた由宇子は、究極の選択を迫られる……。

 主演は、『火口のふたり』で第93回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞に輝き、本作でスペインのラス・パルマス国際映画祭で最優秀女優賞に輝いた瀧内公美。脇を固めるのは『佐々木、イン、マイマイン』の河合優実、『かぞくへ』の梅田誠弘、さらに日本映画界屈指のバイプレイヤー光石研ら。監督・脚本は、『かぞくへ』が高く評価された春本雄二郎。そして、長編アニメーション『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の片渕須直がプロデューサーとして参加した。

この度解禁された予告編は、取材に向かうドキュメンタリーディレクターの由宇子の後ろ姿から始まり、冒頭から緊迫感に満ちている。3年前に起きた「女子高生いじめ自殺事件」を追う由宇子。取材者たちから発せられる「誰が本当の加害者か」「報道が殺したんですよ」という言葉――彼女はテレビ局の方針と対立を繰り返しながらも、事件の真相に迫りつつあった。一方で、父の経営する学習塾を手伝う由宇子。ドキュメンタリーディレクターの顔とは打って変わり、生徒には柔和な表情を見せる。そこで、由宇子は一人の女子高生・萌(メイ)と出会うが―。

“そして、すべてを狂わす”という不穏なテロップと同時に、父に携帯のカメラを向け詰め寄る由宇子の姿……。父が起こした衝撃の事実、萌の抱える秘密、「女子高生いじめ自殺事件」の“もうひとつ”の真相が、畳み掛けるように映し出される。一体、何が真実なのか? 常に真実を明らかにしたいという信念に突き動かされてきた由宇子に迫られた、究極の選択――。そして待ち受ける衝撃の結末とは? 最後まで展開が読めない、衝撃的な映画を期待させる内容となっている。

池松壮亮「無知や無関心を煽る社会システムと、暴徒化する知性と正義感との間に由布子の心の天秤は揺れている」

超情報化社会を生きる私たちが抱える問題や矛盾を真正面から炙り出した衝撃作は、三大国際映画祭のベルリン国際映画祭をはじめ、世界の映画祭を席巻中! そんな本作に惚れ込んだ第一線で活躍する映画監督、俳優、ジャーナリストらから、早くも絶賛コメントが到着した。

「春本監督の世界は全てが静かで穏やかだが、そこにはある種の魔力が存在し、無意識のうちに主人公の世界に導かれ、衝撃を受ける」とジャ・ジャンク(映画監督)。同じく映画監督の行定勲は、「正義とは、社会においての矛盾を解き明かすことか? 自分の大切なものを守り抜くことか? 自分の在り方を考えさせられ、後を引く」とコメントした。また俳優の池松壮亮からは、「無知や無関心を煽る社会システムと、暴徒化する知性と正義感との間に由布子の心の天秤は揺れている。倫理や道徳に揺さぶられながらも、バランスを保とうと必死に揺れている。細部まで心と魂のこもった極めて非凡な作品に出会った」との感想が聞こえた。

『由宇子の天秤』は、917日より渋谷ユーロスペース他全国順次公開。

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