映画『ホモ・サピエンスの涙』メイキング

#ホモ・サピエンスの涙 #ロイ・アンダーソン #さよなら人類 2020.10.27

驚愕！雨粒も地面も手作りのメイキング映像

第76回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞したスウェーデンの巨匠ロイ・アンダーソン監督最新作『ホモ・サピエンスの涙』が2020年11月20日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館にて公開。貴重なメイキングが到着！

この世に絶望し、信じるものを失った牧師。戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル。これから愛に出会う青年。陽気な音楽にあわせて踊るティーンエイジャー…。本作で描かれるのは、時代も性別も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇。映像の魔術師ロイ・アンダーソン監督が構図・色彩・美術と細部まで徹底的にこだわり、全33シーンすべてをワンシーンワンカットで撮影。そんな唯一無二の世界観は、『ミッドサマー』アリ・アスター、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』イニャリトゥら名匠をも魅了している。

この度到着した『ホモ・サピエンスの涙』のメイキング映像は、全33の場面の中のひとつ、雨の中で子供の靴紐を結ぶ父娘のシーンの制作現場を収めたもの。

通常はこのような屋外シーンともなれば、実際に外で撮影をして、雨が降っていなければ人工的に雨を降らせる現場がほとんどだか、ロイ・アンダーソン監督のこだわりは、現実を上回るかのようなリアルで唯一無二の世界を室内セットの中に作り出すこと。このシーンのために、制作スタッフは180メートルのプラスチックパイプに1万5千個の穴を開けて雨を降らせ、雨の降る土の地面にも、雨が不規則に降り落ちで出来た雨跡をペイントで表現。更には背景に見える木や建物も、手描きの背景画などを用いた。そして、このシーンを演じる女の子も、送風機や雨の装置に怖気付くことない度胸があるかどうか何人もテストした中で、監督が特別なものを感じ選んだという。役者の演技、スタッフの驚異的制作力によって完成されたシーン、ぜひ劇場で観て確認してほしい。
映画『ホモ・サピエンスの涙』は2020年11月20日公開