映画『この世界に残されて』予告編

#この世界に残されて#ハンガリー#第二次世界大戦

16歳のクララと同じ痛みを抱える42歳の孤独な医師アルド

ホロコーストを生き延び、“残された者”として生きるクララとアルド。 二つの孤独な魂が寄り添うとき、絶望は希望へと変わる『この世界に残されて』。本年度米アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストに選出され、ハンガリー映画批評家賞3部門受賞ほか各映画賞で称賛されたハンガリー映画。

少女クララを演じたのは、これが映画初主演となるアビゲール・セーケ。16歳にして家族を失ったクララの悲しみや怒り、諦念をリアルに表現し、「アルドの心の翳りに寄り添い続ける彼女の演技は感動的」(バラエティ誌)「心に傷を負った思春期の少女を演じるセーケが素晴らしい」(ハリウッド・レポーター誌)と高く評される名演を披露した。ハンガリーを代表する名優カーロイ・ハイデュクが、クララを支え無償の愛を注ぐアルドに扮し、ふとした仕草やまなざしに思いやりを感じさせる繊細な演技で、ハンガリーアカデミー賞およびハンガリー映画批評家賞で最優秀男優賞を受賞した。これまでおもに短編映画を手がけ高い評価を受けてきたバルナバ―シュ・トートが監督を務め、ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作『心と体と』のモーニカ・メーチとエルヌー・メシュテルハーズィが製作を手がけ、孤独な男女の心の結びつきを丁寧に描く名作をふたたび世に送り出した。

この度解禁された予告編は、第二次世界大戦後のハンガリーを舞台に、ホロコーストで家族を喪い心を閉ざした16歳の少女クララが、42歳の孤独な医師アルドと出会うシーンから始まる。

同じ痛みを知る二人は、徐々にお互いを家族のように想い合うようになるが、ソ連の侵攻が本格化するとともに、その関係が周囲にあらぬ誤解を生んでしまう…。二人が寄り添いながら踊る様子とともに示される「同じ痛みを抱えるあなた。一緒にいたいと想うのは、いけないことですか」というコピーが、数奇な運命に翻弄される二人の、言葉では言い尽くせない切ない関係性を暗示する。
2020年12月公開

INTERVIEW