二宮和也が「人生で一度は映画館で見てほしい一本」は……「シークレットシネマ」イベントレポート
日本映画製作者連盟、外国映画輸入配給協会、モーションピクチャー・アソシエーション(MPA)、そして全国興行生活衛生同業組合連合会の4団体で構成される「映画館に行こう!」実行委員会による、一日限定の特別イベント「シークレットシネマ」が6月25日に開催された。そこで、アンバサダーの二宮和也による「人生で一度は映画館で観てほしい一本」が上映された。
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二宮が映画を撮るなら「無声映画」?

「シークレットシネマ」では、何が上映されるかは幕が上がるまでのお楽しみ。指先ひとつで情報が入る時代に、あえて作品を知らずに劇場へ行く「偶然の出会い」を通して、特別なワクワク感を提案、一生忘れられない映画体験を味わえるイベントである。

映画業界の未来を担う若手たちが立ち上げた本企画に対し、なんと“二つ返事”でアンバサダーのオファーを快諾したという二宮だったが、「こういうのって映画偏差値を問われるじゃないですか。だから嫌だなと思ったんですけど(笑)、自分も40代に入ったので。ただ見るまで何がはじまるか分からないということでいうと、このワクワクをどう共有してもらおうか、ということは非常に考えました」と語った。
そして、自身が「今だからこそ、劇場の大きなスクリーンで見てほしい人生の1本」として直々に選定した上映作品について、二宮は「もっとこぢんまりとしたところでやると思っていたので、こんなに大きな劇場で上映するなんて思わなくて…! こんなに大規模でやるなら、自分の作品を選んでおけば良かった、チクショーです(笑)」と笑いを誘う。
冗談めかしつつも、数ある映画の中から「この作品を皆さんに届けたい」と決断した最大の理由について「いろんな選定基準はあったんですが、やはり劇場の同じ瞬間に笑えたり、泣けたり、キュンとしたりといった感情を共有できるというのも映画の醍醐味だと思うので。自分としては楽しい作品を選んだつもりです」と明かし、作品に対する深い愛着を覗かせた。

イベント中盤では、SNS上で映画ファンや二宮のファンが一体どんなことに注目しているのかを探るべく、公式Xに寄せられた質問を厳選して、アンバサダー・二宮が回答する、この日限りのスペシャルなコーナーがスタート。
「二宮さんが映画を見る時はどんな基準で選んでる?」という質問に対して二宮は「ぼくは基本的にひとりで見に行く派なので。ひとりで楽しめるかどうかが重要なんです。でも自分の作品が公開されたら、見に行きますし。やはり映画をつくる側の特権というか、お客さんと一緒に映画を見て、お客さまの反応でダイレクトに評価を受けることで、映画は完成すると思っているので。それと時間帯ですね。もちろんこの作品にはこの人が出ているから見に行こうというのもすばらしいですけど、(作品を決めずに)ちょうど今の時間帯で見られる作品に行く、というような、偶発的な出会いは求めているかもしれないですね」と答えた。
さらに「年齢を経て映画の好みは変わった?」という質問には「変わってきていますね」と返答。
「若い頃は、映画を見に行くことに対しての打率を上げたいというところに固執していた部分もありました。でも今は、いいものを知るためには悪いものも知らなきゃいけないなと思うようになって。仮に世間の評価が著しくないなと言われている作品でも、それはそれで大事な作品だなと思っているので。入った作品が面白かろうと、面白くなかろうと、その評価を皆さんと共有することは大事だし、だからこそ自分と趣味嗜好が合う作品に出会えたときは、より解像度がよく見えるというのはあるように思います」と語る。
そして「映画を見る時に注目するポイントは?」という質問には「やっぱり役者さんのお芝居を見ますね。その人の魅力を探ることが多いかも知れません。そうやって映画館で出会った作品を深掘りするために、作品を再度見たりもします」と答えた。
「いつか自分も映画を撮ってみたい」と公言している二宮だが、その流れで「どんな映画を撮りたい?」という質問も。
二宮は「無声映画をやってみたいと思っています」と一言。会場からは驚きの声があがり、その理由について「今は情報量が多すぎるので、テレビでも音が出ないというのはある種の異常事態だと思うんです。そういう意味で、みんなで共有するという意味では無声映画というのはチャレンジングで面白いんじゃないかなと思っています」と今後の展望を明かすと、会場はあたたかな拍手に包まれた。
上映作品については、「とてもチャレンジングな作品なので、こんな大きなスクリーンでみんなと一緒に見られるのはうらやましい。今日はじめて見るという方もいらっしゃると思いますが、どういった感想があるのか、聞いてみたい。二宮さん、よくぞこの映画を選んでくれた、みたいな感想があるといいな」とコメント。随所に散りばめた絶妙なヒントによって、観客の期待感は最高潮に達した。

(C) 「映画館に行こう!」実行委員会
イベント終盤では、“強力な特別ゲスト”として、『NO MORE 映画泥棒』でおなじみのカメラ男とパトランプ男がステージにサプライズで駆けつけた。
この日のトークショーは予定の時間を大幅に超える大盛況。最後に、これから未知の映画体験へと出発する全国の皆様へ向けて、二宮が「自分が出ていない作品なのに、こんなに緊張するのは初めて。どうか本当に受け入れていただきたいと思いますし、あの公開が終わった後には『二宮、センスあるな』と嘘でもいいから言ってもらいたい」と語る。
「趣味娯楽というのはすべてそうだと思うんですけど、自分の好き嫌いだけで特化するのもありだし、好きも嫌いも食べてみてはじめて自分の趣味嗜好が分かるということもあるので。今日はぜひとも楽しんでいただけたらと思いますし、今後も映画館に足繁く通っていただけたら」と締めると、大きな拍手が会場を包み込んだ。

『リバー、流れないでよ』 (C) ヨーロッパ企画/トリウッド 2023
いよいよスクリーンの幕が上がると、二宮が選んだ“人生の一本”『リバー、流れないでよ』が上映された。
京の奥座敷と呼ばれる貴船を舞台に、繰り返す2分間のループから抜け出せなくなってしまった人々の混乱を描いたタイムループコメディで、2023年の公開時に口コミから満席が続出、異例のスピードで拡大公開され大きな話題となった作品である。
会場では、上映後に割れんばかりの拍手が起こり、映画館ならではのワクワクや感動が一気に場内に広がった。
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