葛飾柴又に「山田洋次ミュージアム」がオープン!「寅さん記念館」もリニューアル

左から山田洋次監督、橋爪功、吉行和子
左から山田洋次監督、橋爪功、吉行和子
左から山田洋次監督、橋爪功、吉行和子
左から橋爪功、吉行和子、山田洋次監督
山田洋次監督(中央)、橋爪功(右から2人目)、吉行和子(右)

『男はつらいよ』シリーズをはじめ、数多くの作品を手がけてきた山田洋次監督の81作目となる『東京家族』。この映画の公開を前に「山田洋次ミュージアム」のオープンと「寅さん記念館」のリニューアルが実現し、その記念式典が12月15日に葛飾柴又寅さん記念館で行われた。

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記念式典には山田監督のほか、『東京家族』の出演者である橋爪功と吉行和子、さらに、葛飾区長の青木克徳と葛飾区議会議長の梅沢五十六、松竹の代表取締役会長・大谷信義もかけつけた。

青木区長は「寅さん記念館は平成9年に開設されて以来、350万人を超える方々にご来場いただき柴又を盛り上げていただきました。この度、寅さん記念館のリニューアルにあたり、タコ社長の朝日印刷所が新たに加わりましたので、ぜひ、これからも寅さん記念館に来ていただきたいと思っております」と挨拶。

山田洋次ミュージアムについても「ようやくその日を迎えることができました。ぜひ、日本の家族の良さ、下町の良さ、柴又の良さを感じてほしいと思います」と話した。

山田監督は「50年間映画を作ってきましたが、その間に映画の歴史だけでなく、日本の歴史にもいろいろなことがありました。山田洋次ミュージアムの設立にあたっては、映画の歴史を見ながら、日本の歴史を感じられるようにしたいとお願いしました」と話した。

その後、行われた囲み取材では、山田監督は来年からほとんどの劇場がデジタル上映になることについて「やむをえないことだとしても、あまりにも急激だったので、世界中の映画人が戸惑いを感じていると思います。技術革新に異議を唱えるわけではありませんが、今回のフィルムからデジタルへの革新が、サイレントからトーキーへと変わったのと同じようなものかどうかには疑問を感じています。デジタルへの移行はもっと議論しながら、やっていくべきだったのではなかったかと思います」とコメント。

また、多くの監督作で家族について描いてきたことに関して、家族関係は今も昔も変わらないと思うかと聞かれると、「変わらないというよりも、家族関係が消えつつあるという考えです。起きてしまったら覚えていない夢のように、日本人のなかから家族が消えようとしているのではないか、と。今、家族がどうあるべきかを考えなきゃいけない時期だと思います」と語っていた。

『東京家族』は2013年1月19日より全国公開される。

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