薄型テレビの薄い音を解消するワンアイテム

コロナ渦で劇場やライブ会場に足を運びにくくなっている昨今、自宅のリビングをホームシアターにすれば、映画や音楽を楽しむ格好の環境となる。

・高級家具アルフレックス初のTV専用ラック。デザインだけでなく配線や放熱にも配慮

4Kテレビが大型化して映像の迫力が増したのはいいが、インテリアにとって有利な薄型化は、画面の迫力に比してサウンドが薄くなっているのはバランスが悪い。映画にとって音響はとても重要だからだ。そんな現状をなんとかできないだろうか?

リビングに箱形のコンポーネントを並べてまでやりたくないよ……そんなときはワンアイテム、テレビやレコーダーからHDMI一本で繋げばすぐ楽しめるアクティブ(アンプ内蔵)スピーカーを追加するのがオススメだ。サウンドバーもその一種だが、できれば左右2本のスピーカーセットにしたい。

テレビとHDMI1本で接続。伝統のブリティッシュサウンド

ここで紹介するのは、1961年創設の英国ブランドKEF(ケーイーエフ)が発表した「LS50Wireless Ⅱ」。初号機「LS50Wireless」(2016年発売)は、ベストセラーとなった創業50周年記念の(アンプが必要な)パッシブスピーカー「LS50」(2012年発売)をベースに、実に4年も掛けてアンプやネットワーク再生機能など最新の機能を詰め込んだ意欲作として登場した。

本モデルはその第2世代にあたるが、マイナーバージョンアップではなく別物。KEFの過去のモデルがそうであったように、素材から提携先のメーカーと部品を共同開発し、MAT(Metamaterial Absorption Technology)というノイズ吸収素材を開発・採用し、それに合わせて各部を練り直している。

何より嬉しいのは、第1世代にはなかったHDMI端子の追加と、384kHzまでのハイレゾ入力やDSD256、MQA対応も果たしたこと。テレビに光デジタル出力が省略されつつある昨今、テレビとHDMIで繋いで手軽に音質アップを図れるのは嬉しい(代わりにUSB入力は廃止されている模様)。必要があれば重低音を専用に受け持つサブウーファーも追加できるが、高出力380Wのデジタルアンプのおかげで、このワンアイテムだけで十分にアクション映画を楽しめるだろう。

また、映画だけでなく、音楽配信サービスへの対応も十分。専用アプリKEF ConnectでSpotifyやAmazon Musicといったネットワーク経由のストリーミングサービスの音源を再生できるほか、AirPlay2やブルートゥースにも対応し、より「ワイヤレス」の名にふさわしい装備となっている。

プラスワンアイテムで、リビングが一気に劇場の迫力に。LS50Wireless Ⅱの価格は¥270,000(税別)で2020年冬発売予定。(文:fy7d)

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