排卵日に突撃訪問してくる義母に辟易…女たちの壮絶な足の引っ張り合いから目が離せない

#ドラマ

『ミスティ〜愛の真実〜』 
BS11:毎週月〜金曜日 午後1:59〜3:00 放送中
DVD−BOX1&2 各12,000円
レンタル(全14巻) レンタル中
発売元:コンテンツセブン/ストリームメディアコーポレーション
販売元:TCエンタテインメント
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『ミスティ〜愛の真実〜』 
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『ミスティ〜愛の真実〜』 
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『ミスティ〜愛の真実〜』

●世界的プロゴルファーを殺したのは誰か?

“もし、結婚前に付き合っていた人が大成功して目の前に現れ、何かとつきまとってきたら――”。そんな誰もが陥ってもおかしくないシチュエーションをサスペンスティックに描いている。

元恋人、妻、不倫相手が容疑者! 愛と謎が交差するラブサスペンス『ミスティ〜愛の真実〜』その他の写真なこちら

ドラマは、今をときめく世界的プロゴルファー、ケビン・リー(コ・ジュン)が交通事故死したシーンから始まる。第一被疑者として事情聴取されているのは、ニュース9の人気キャスター、コ・ヘラン(キム・ナムジュ)。ケビンの乗っていた車の中からヘランのブローチが出てきたからだ。担当刑事は、ヘランとケビンが昔付き合っていた事実を突き止め、ブローチの件を問い詰めるものの、ヘランはなかなか認めようとしない。なぜこんなにも口を閉ざすのだろうか? やはり彼女が殺したのか!? ドラマでは過去をさかのぼる回想シーンを中心に展開していき、徐々に謎が解けるようになっている。

誰もがうらやむ美貌と知性を誇るヘランは、国際弁護人を務める夫、カン・テウク(チ・ジニ)と仮面夫婦のような生活を送っている。2人の間に子どもはおらず、テウクの母がヘランの排卵日にだけ突撃訪問し、不妊に効く漢方薬を夫婦共々飲むようにしきりにすすめてくる。そんな耐えがたい日常の中、メインキャスターの座まで奪われそうになっているヘラン。ハン・ジウォン(チン・ギジュ)という27歳の若手女性記者がヘランの座をしたたかに狙っているのだ。どんな手を使ったのかは定かではないが、社長、局長までもがジウォンにメロメロでヘランに早くキャスターの座を譲るよう揺さぶりをかける。ジウォンもかなり生意気な後輩で、トイレで顔を合わせるたびにヘランの年齢についてチクチクと嫌味を言ってくる。いや、言いたいことがあると、わざわざトイレにやってくるのだ。しかし、ヘランを怒らせると怖い。あろうことかニュース9の本番中にジウォンの取材の仕方にケチをつけ、公衆の面前で恥をかかせる。このやり方には局長も大激怒。ヘランをドキュメンタリー番組の司会に異動させると宣言するのだった。

そんな四面楚歌ともいえる状況の中、ヘランは起死回生を図るために謎のプロゴルファー、ケビンの取材を計画する。取材申し込みのために空港を走りまわっている最中、ケビンと妻、ソ・ウンジュ(チョン・へジン)に遭遇。ウンジュはヘランに「私を覚えている? 高校で親友だったでしょ」と言う。そんな言葉も耳に入らないかのようにケビンを見て呆然とするヘラン。ケビンはイ・ジェヨンというかつて激しく愛し合った恋人だった――。

●みんな怪しい!? 容疑者は3人の女性

ケビンを殺した人物として、1人目の容疑者はもちろんヘランだが、2人目は意外にもケビンの妻、ウンジュ。ヘランに捨てられたケビンを献身的に支え、2回のグランドスラムを成し遂げるまでに成功させた。ケビンがイ・ジェヨンだった頃は何者でもなかったはずだから、夫を一気にスターダムにのしあげた、いわば糟糠の妻である。そして、彼女もまたケビンが交通事故死した際にはヘランを疑うのであった。

3人目の容疑者は、ヘランの後輩、ジウォン。ヘランを翻弄するケビンに好奇心を抱き、ついに不倫関係になってしまう。そのため、彼女も容疑者の一人に――。そして、この事件はヘランが深く関わる過去のある事件を浮き彫りにするのだった。

●キム・ナムジュの美しさをたっぷりと堪能! セクシーシーンも満載!

このドラマの最大の見どころは、キム・ナムジュの美しさ。このドラマを最初に見たとき、“こんなに美しい人がいたとは!”と感動を覚えたものだが、実は『逆転の女王』『僕の妻はスーパーウーマン』の主演女優と知って驚いた。いわゆる姉御肌的存在の明るいママのイメージが強かったために、同一人物とは思えなかったのだ。

このドラマでは37歳という設定ではあるが、実際の彼女は1971年生まれの現在48歳。全く違和感がないといったら嘘になるが、そんなことを気にさせないほど大人の色香が漂う。ドラマでは時折、ヘランとケビンが水着で抱き合うシーンがカットバックで入り、見ているこっちまで恥ずかしくなってくるほどだ。

後輩いびりがひどくても、優しい夫を大切にしていなくても、なぜかヘランを応援してしまう。そして、“女性は強くて怖い存在である”と感じさせてくれるドラマであった。(文:渡邉啓子/ライター)