ゴールデングローブ賞ノミネート発表、デ・ニーロ圏外、女性監督ゼロなど意外な結果に

#ゴールデングローブ賞#アル・パチーノ#ジョー・ペシ#トム・ハンクス#ノミネート#マーティン・スコセッシ#ロバート・デ・ニーロ#映画俳優組合(SAG)賞

『パラサイト 半地下の家族』
(C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
『パラサイト 半地下の家族』
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12月になり、アメリカでは来年2月のアカデミー賞に向けて前哨戦となる各映画賞の発表やノミネーションが発表されている。今週はオスカーの行方を占う賞として注目されるゴールデングローブ賞、映画俳優組合(SAG)賞のノミネーションが発表になったが、意外な結果もそこから見えてきた。

巨匠スコセッシ監督最新作『アイリッシュマン』

どちらの賞でも主演男優賞候補に入らず、驚きの声が上がっているのはロバート・デ・ニーロ(『アイリッシュマン』)だ。Netflixで配信中の同作は、同じくNetflix作品の『マリッジ・ストーリー』と並んで今年の賞レースの最有力作品の1本。作品賞や監督賞(マーティン・スコセッシ)、助演男優賞(アル・パチーノ、ジョー・ペシ)はノミネートされたが、スコセッシの盟友で製作実現まで尽力し、全編ほぼ出ずっぱりの熱演を見せたデ・ニーロはなぜか候補にならなかった。

他には、アメリカで60年代から長年、人気子供番組の人気司会者だったフレッド・ロジャースを演じたトム・ハンクス(『A Beautiful Day in the Neighborhood(原題)』)はゴールデングローブ賞では助演男優賞候補になったが、SAG賞ではノミネートされなかった。

ゴールデングローブ賞の監督賞には女性監督が1人もノミネートされなかった。『若草物語』のグレタ・ガーウィグ、オークワフィナが主演女優賞候補になった『フェアウェル』のルル・ウォンなど、評価の高い女性監督作品に恵まれた1年だっただけに、SAG賞でも全く無視されたことを、残念がる声が上がっている。

一方、5月にカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞したポン・ジュノ監督の『パラサイト』はゴールデングローブ賞では監督賞、脚色賞、外国語映画賞の3部門に、SAG賞では作品賞に当たるキャスト賞にノミネートされている。SAG賞キャスト賞は『マリッジ・ストーリー』がノミネートされなかったのも驚きだ。映画俳優組合員の投票によるSAG賞はアカデミー賞に投票権を持つ会員層と最も多くかぶる賞で、アカデミー賞作品賞と受賞作が重なることが多い。韓国映画の『パラサイト』が今年の賞レースでどこまで行けるのか、今後が楽しみだ。