カン・スヨンの遺作となった『新感染』のヨン・サンホ監督最新作がNetflix非英語で1位!

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『JUNG_E/ジョンイ』
Netlix映画『JUNG_E/ジョンイ』独占配信中
『JUNG_E/ジョンイ』
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究極のAIロボット開発×母娘愛、SFサスペンス『JUNG_E/ジョンイ』

【Netflix TOP10】Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に、視聴時間で人気作品をランキングする「Netfli TOP10」。今回「ムビコレ」がピックアップするのは、Netflixプレゼンツ『JUNG_E/ジョンイ』。1月20日(金)から配信が開始され、グローバル(映画/非英語)において第1位となっている。

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急激な気候変動によって荒廃した近未来の地球。人類は月と地球の軌道面の間に80個のシェルターを作って移住していた。しかしそのうちの3つのシェルターが自治国として独立を企てたことで紛争が勃発。内戦に終止符を打つため、地球連合軍は昏睡状態に陥ったまま保管されている伝説の傭兵ユン・ジョンイの脳データを使い、究極のAIクローンロボット戦士の開発に着手する。それから35年、今ではジョンイの娘ソヒョンがAI開発の研究責任者となっていたが、上層部は一向に進展しないプロジェクトの方針転換を決定する。

難病を患うソヒョンのために稼ぎがいい傭兵になる道を選び、優れた軍師であったことから伝説の戦士として語りつがれる存在になっていたジョンイ。しかし残された家族が貧窮していたことから、彼女の脳データが人権を無視した扱いを受けてしまういびつな社会システムに戦慄させられる。ハイテクロボット兵士との戦闘シーンや技術革新が進んだ社会など、CGを駆使したハードなアクション&近未来ビジュアルは見ごたえがあるが、“人間”の定義や貧困による社会問題も織り込まれているこの作品において、やはり心惹かれるのは母と娘のお互いを思いやる深い愛情だろう。もはや言葉を交わすこともかなわないジョンイを見つめるソヒョンの哀しみをたたえた眼差しは切なく、物語が進むにつれ濃度を増していく人間ドラマから目が離せない。

『JUNG_E/ジョンイ』

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ヨン・サンホ監督と国際的女優カン・スヨンの初タッグが話題に

監督・脚本を務めたのは、『新感染 ファイナル・エクスプレス』で世界に名を馳せたヨン・サンホ。「新感染」で父性愛を描いたサンホ監督の“ヨン・バース(ヨン+ユニバース)”に母性愛を描いた本作が加わり、独自の世界観がさらに拡張することとなった。

そして主人公であるソヒョンを演じたのは、1986年製作『シバジ』でベネチア国際映画祭・最優秀女優賞、1989年製作『波羅羯諦 ハラギャティ』でモスクワ国際映画祭・最優秀主演女優賞を受賞した、韓国が誇る国際派女優カン・スヨン。サンホ監督と初タッグとなった本作は10年ぶりとなる商業映画への復帰作として話題になっていたが、スヨンは昨年5月に自宅で倒れ、帰らぬ人に。享年55歳、その圧倒的な存在感を作品から感じてほしい。

『JUNG_E/ジョンイ』

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グローバル(映画/非英語)で大差の第1位!

1月20日から配信がスタートした『JUNG_E/ジョンイ』は、今週の集計(1月16日~1月22日)で視聴1,930万時間を記録し、第2位の『ミッション・マジュヌ』(視聴894万時間)を大きく引き離しての第1位に。世界でファンを持つヨン・サンホ監督とカン・スヨンの最新作として注目された本作は、世界80ヵ国でもTOP10入りを果たした。(文:足立美由紀/ライター)

【NetflixグローバルTop10(映画/非英語)/1月16日~1月22日】
1位『JUNG_E/ジョンイ』
2位『ミッション・マジュヌ』
3位『ざわめき』
4位『西部戦線異状なし』
5位『トロール』
6位『RRR (Hindi)』
7位『Kaapa』
8位『レッスンプラン』
9位『我が名はヴェンデッタ』
10位『アルハラート+』

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