ポール・ヴァーホーベン最新作は衝撃の伝記映画! 史上初レズビアン裁判の被告となった修道女の物語

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『ベネデッタ』
(C) 2020 SBS PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 2 CINÉMA

17世紀、民衆の支持を得て修道院長に就任した女性ベネデッタの波乱に満ちた生涯

ポール・ヴァーホーベン監督の最新作にして衝撃の伝記映画『ベネデッタ』が、2023年2月に公開されることが決定した。また、今年10月に開催される京都ヒストリカ国際映画祭にて1回のみの先行上映も予定されている。

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17世紀に実在した女性ベネデッタ・カルリーニは、レズビアン主義で告発された修道女。幼い頃から聖母マリアやキリストのビジョンを見続け、聖痕を受けてイエスの花嫁になったとして信者の注目を集め、民衆の支持を得て修道院長に就任した女性だ。

巨匠・ヴァーホーベン監督は、歴史上初のレズビアン裁判記録『ルネサンス修道女物語− 聖と性のミクロストリア』(J.C.ブラウン著/88年刊)を読んでベネデッタの人物像に魅せられ、その生涯をもとに魅力的で唯一無二のセクシュアル・サスペンスを作り上げた。

『氷の微笑』(92年)のシャロン・ストーン、『ショーガール』(95年)のジーナ・ガーション、『エル ELLE』(16年)のイザベル・ユペールなど、男性も女性も虜にしてきたヴァーホーベンの予測不能な女たち。そこに新たに1人加わったのが、フランスの国民的女優であり、日本では『おとなの恋の測り方』(16年)、『エル ELLE』(16年)で知られるヴィルジニー・エフィラ。彼女が実在の人物である主人公ベネデッタを演じる。

他キャストも豪華な布陣となっている。ヘルムート・ニュートンやフランソワ・オゾンのミューズから世界的大女優となったシャーロット・ランプリングは、「この映画に出演しない理由が見当たらない」と、宗教をビジネスと捉える修道院長を底知れない無表情で演じた。

歌手兼俳優として活動するフランスの大スター、ランベール・ウィルソンは、危険で威嚇的で欲にまみれた“悪党”の教皇大史役。ヒロインの相手役となるバルトロメアには、ギリシャの女優ダフネ・パタキア。家庭内性暴力の被害者、そして聖女ベネデッタを破滅に導くきっかけとなるキーパーソンとして、真っ直ぐで大胆な演技を見せる。

ヴァーホーベン監督は本作を監督した理由を次のように語る。「ベネデッタの物語の独特な性質に惹かれたんだ。17世紀初めにレズビアンの裁判があったこと、裁判の記録や本書のセクシュアリティの描写がとても詳細なことにも感銘を受けた。そしてこの時代、女には何の価値もなく、男に性的喜びを与え、子供を産むだけの存在とみなされていたにもかかわらず、ベネデッタが手段はどうあれ、完全に男が支配する社会で、才能、幻視、狂言、嘘、創造性で登り詰め、本物の権力を手にした女性だったという点だ」。

『ベネデッタ』は2023年2月に劇場公開される。

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