【興収レポート】『ONE PIECE』興収が23日間で約115億円、180億円超も狙える大ヒット!

ONE PIECE FILM RED
『ONE PIECE FILM RED』
(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会 
ONE PIECE FILM RED
ONE PIECE FILM RED

【映画興収レポート/7〜8月】7月~8月に公開された夏映画の興行収入ランキングをまとめた(8月28日時点)。

1位は『ONE PIECE FILM RED』。8月5日から公開され、28日までに114.5億円を記録。これまでのシリーズ史上最高興収『ONE PIECE FILM Z』(12年公開、68.7億円)を大きく上回っている。興収100億円超えは東映の単独配給作品としては初めてとなる(共同配給作品では、東宝、東映、カラーの共同配給『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が102.8億円を記録している)。

『キングダム2』も大ヒット

宣伝に貢献したのが関連作品のテレビ放送。フジテレビ系「土曜プレミアム」では2週連続で劇場版『ONE PIECE』を放送。8月6日は『ONE PIECE STAMPEDE』、13日はファンによる投票で最も支持が高かった作品を放送する「この夏、みんなが観たい歴代ワンピ映画」投票企画を開催し、『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』が選ばれた。またテレビアニメ『ONE PIECE』では8月14、21日の2週に渡って映画連動エピソードを放送した。

『ONE PIECE』大ヒットで、これまでを振り返る人々が急増中

大ヒットに一役買ったのが入場者プレゼント。5日から第1弾として『ONE PIECE』コミックス- 巻四十億〝RED〟を全国300万部配布。13日から第2弾として「ONE PIECE カードゲーム チュートリアルデッキ」を全国50万パック配布。27日から第3弾として『ONE PIECE』コミックス -巻4/4〝UTA〟-を全国300万部配布した。

最終的な興収はどのくらいになりそうか。『ONE PIECE FILM RED』は23日間で114.5億円。近年最終興収が100億円を超えたアニメ映画と比較すると、『天気の子』(19年公開、最終興収141.9億円)は24日間で75億円、『劇場版 呪術廻戦0』(21年公開、最終興収137.5億円)は24日間で86億円。2作を大きく上回り、『天気の子』の153%、『劇場版 呪術廻戦0』の133%にあたる。このままの勢いが続けば、最終興収で180億円以上が見込める。

2位は『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』。7月29日から公開され、8月28日までの31日間で54.8億円をあげた。前作『炎の王国』(最終興収80.7億円)が31日間で65億円をあげており、84%にあたる。このペースで興収を伸ばせば、最終的に68億円程度になりそう。

3位は『キングダム2 遥かなる大地へ』の47億円。前作(最終興収57.3億円)には届きそうにないものの、大ヒットと呼べる好成績だ。

4位は『ミニオンズ フィーバー』の41.3億円。こちらも『ミニオンズ』(最終興収52.1億円)には届きそうにないものの、大ヒットとなった。

5位は『ソー:ラブ&サンダー』(13億円)。17年公開『マイティ・ソー/バトルロイヤル』(11.5億円)をわずかに上回っている。

なお、『トップガン マーヴェリック』は8月に入ってからも息の長いヒットとなっている。8月27日〜28日の週末興行ランキングでは、『キングダム2』『ミニオンズ フィーバー』を上回る4位。28日時点の総興収は118億円となっている。トムクルーズ主演作の最高興収『ラストサムライ』137億円にどこまで迫れるだろうか。(文:相良智弘/フリーライター)

[2022年夏 公開作ランキング]

1位『ONE PIECE FILM RED』114.5億円
2位『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』54.8億円
3位『キングダム2 遥かなる大地へ』47億円
4位『ミニオンズ フィーバー』41.3億円
5位『ソー:ラブ&サンダー』13億円
(8月28日時点。ムビコレ調べ)

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