『ナイトメア・アリー』予告編

1946年出版の小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」をギレルモ・デル・トロ監督で映画化した最新作『ナイトメア・アリー』が、3月25日に公開される。このたび、大沢たかお檀れいによる日本オリジナルナレーション予告映像が公開された。

予告映像は、主人公・スタンが「本当に故人と話せますか?」と問いかけられるシーンか始まる。

とあるカーニバルの一座で読心術を身につけ、愛する女芸人モリー(ルーニー・マーラ)と共に華やかなトップ興行師の道を駆け上がっていくスタン(ブラッドリー・クーパー)だが、不敵な笑みを見せる精神科医のリリス(ケイト・ブランシェット)と手を組んだことをきっかけに、越えてはいけない一線を越え、光に照らされる ショービジネスの世界から、後戻りの出来ない闇の領域へと飲まれていってしまう──。

檀れい、「ケイト・ブランシェットのしたたかさに圧倒」

第94回アカデミー賞では作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞の4部門ノミネートを果たした本作品。このたびナレーションに抜擢されたのは、俳優の大沢たかおと檀れい。

大沢が主人公・スタン、檀がリリスの視点で本作品独特の世界観と男女のスリリングな騙し合いを妖艶な声色で見事に体現してみせた。

新映像も満載の本映像だが、ナレーション収録に挑むにあたり、2人は一足先に本編を鑑賞。

大沢は、かねてより好きだったデル・トロ作品ということもあり、本作品のテーマについて「人間皆に共通する逃れたくても逃れられないものを、デフォルメした映画の世界でギレルモ・デル・トロ監督が見事に表現されていると」絶賛。

また、撮影の素晴らしさについても「あれだけ美しく説得力のある画が撮れていると、見ていてその世界に引きずり込まれます」と感動を語った。

このたびのナレーションの収録については、「僕は芝居が本業ですから、マイクに向かうより身体でしゃべる方が慣れているので、ナレーションは難しかったです。でもこの機会に、声でだけですが、他の映画にも参加でき、ブラッドリー・クーパーのやっていたことが追体験できる感じがして面白かったです」と語った。

また、「僕は最後のブラッドリー・クーパーの、運命や結末を知った人の表情が大好きでした。きっと彼が台本を読んで、最初からずっと一番考え続けたのは、あのラストシーンだったんじゃないかと思うんです」と役者目線のコメントも残した。

檀は 「大沢さんがスタン側で出演されると聞いて、スタンが野望の深みにどんどんはまっていく様を大沢さんとの掛け合いでうまく表現できればいいなと思いながらナレーションさせていただきました」と語る。

その上で本作品については「主人公スタン自身の名が上がれば上がるほど欲望が増して、深みにはまっていく様には、人間の欲深さや愚かさを感じて、最後まで引き込まれました」と印象を語り、「リリス役のケイト・ブランシェットも本当に素敵。どの作品でもいつも芯が通っていて、存在感が凄い。今回はスタンよりも一枚も二枚も上回るしたたかさで圧倒されました」とブランシェットに注目した様子だ。

『ナイトメア・アリー』は、3月25日に公開される。