『バイオハザード:ザ・ファイナル』ミラ・ジョヴォヴィッチ インタビュー

母としての思い、愛娘への愛を熱く語った!

#ミラ・ジョヴォヴィッチ

過去15年間も関わってきたので、切ない気持ちは確かにある

日本発の人気ゲームをミラ・ジョヴォヴィッチ主演で実写映画化した人気シリーズ『バイオハザード』。その最終章となる『バイオハザード:ザ・ファイナル』が大ヒット公開中だ。女戦士コバルト役役でローラがハリウッドデビューしたことでも話題となっている。

強く美しい主人公アリスを演じているのはミラ・ジョヴォヴィッチ。公開前には家族と共に来日しファンを熱狂させた彼女に、思い入れのある本作について語ってもらった。

──『バイオハザード』シリーズがついに終わりを告げました。心境はいかがですか?

『バイオハザード:ザ・ファイナル』プロモーションのために夫のポール・W・S・アンダーソン監督、娘のエヴァ・アンダーソンと共に来日

ジョヴォヴィッチ:切ない気持ちは確かにあるわ。過去15年間も『バイオハザード』シリーズを作り続けてきて本当に楽しかった。だからこそファイナルを迎えることは色々な意味でとても悲しいわ。だけど同時に、素晴らしいシリーズにとっての最高のフィナーレ作品を作ることができたと自負しているので、きっと楽しんでもらえると思うわ。

──あなたにとって『バイオハザード』は代表作とも言える作品だと思いますが、ご自身ではどのような意味を持つ作品ですか?

ジョヴォヴィッチ:この15年間、『バイオハザード』は私の人生の大きな部分を占めるシリーズだったわ。ビデオゲームの大ファンなだけでなく、『バイオハザード』を通じて夫のポール・W・S・アンダーソンに出会い、2人の可愛い子どもにも恵まれたの。私にとってはとても個人的な作品でもあり、今となっては『バイオハザード:ザ・ファイナル』の関係者全員が家族のような関係になったわ。家族的な行事よ。

──監督でもあり、夫でもあるポール・W・S・アンダーソン監督とは、本作に向けてどのような話をされましたか?

ジョヴォヴィッチ:ポールとは日常生活の中で常に『バイオハザード』について話し合ってきていたわ。脚本、キャラクター、映画の次なる方向性などについて多くの会話を交わしてきたわ。だからこそ本作の映画作りは私達にとってエキサイティングな作業だったと思うの。ポールの豊かなイマジネーションとシリーズに対する強い思い入れが『バイオハザード:ザ・ファイナル』の脚本作りに注ぎ込まれたわ。

撮影の合間には、アリスの血まみれの格好で赤ちゃんにお乳をあげていた
共演したローラと共におどけるミラ・ジョヴォヴィッチ

──本作の撮影で苦労した思い出は?

ジョヴォヴィッチ:今作で私自身が一番苦労した点は、母親になってばかりの時期だったことに関係するわ。赤ちゃんを産んだばかりで、現場ではアリスになりきるのと同時に、母親としても過ごさなければならなかったの。アリスの格好でボロボロに汚れて血まみれで、という姿でテイクとテイクの合間にお花模様のブランケットを取り出して敷いて、赤ちゃんにお乳をあげたりしなければならなかったの。今までで間違いなく最も奇妙な『バイオハザード』の現場だったわ。

──これまでの作品でもミラさんはハードなトレーニングをして撮影に臨んでおりますが、今回はどんなトレーニングをされましたか?

ジョヴォヴィッチ:赤ちゃんを産んだばかりだったので、体格をシビアな方法で以前と同じ体格に戻さなければならなかったの。今作のトレーニングで一番苦労したのはダイエットだった。とてもハードだったわ。毎日ジムでトレーニングしてお産で付いてしまった体重をなんとかして落とそうと懸命だった。この15年間の『バイオハザード』シリーズで多くの武術トレーニングを行ってきたせいか、不思議と武術トレーニングはハードには感じなかったの。今となっては一連の動き方の演出もできるし、動きもすぐに体で覚えることができるけど、とにかく体重を落とすことは本当に大変だったわ。出産を経験した母親ならよく理解してもらえると思うけど、お産で付いた肉を落とすのはそう簡単なことではないのよね。

『バイオハザード:ザ・ファイナル』
公開中

──最終章ということですが、演じていて今までとの違いは感じましたか?

ジョヴォヴィッチ:この映画ではアリスは過去と、本当の自分が誰なのかを理解して受け入れるの。彼女はこれまで、いつもちょっと自信のないところがあったのだけれど、もう違うわ。今まで感じていた罪悪感を葬って、人類の危機に向き合うこと。これで彼女はやっとありのままの自分と、自分の役割に折り合いをつけることができるの。素晴らしいことだし、ある意味、私自身もありのままの自分でいられるようになったわ!
 私もアリスと一緒に成長したと思うわ。年をとって子どもが生まれたりすると、ありのままの自分を受け入れられるようになってくるの。母親になるっていうのは、ある意味、力を与えられるようなものなのね……。

──本作には娘さんも出演していますね。

ジョヴォヴィッチ:長女のエヴァーは、ここしばらく、女優になりたいと言っていたの。彼女は現場で育ってきたようなものだし、5歳になってからはお友だちみんなと見ていた子ども向けドラマ『ジェシー!』みたいな番組に出たいと言い出したのよ。だから、まず脚本を読めるように、字を読めるようにならないとダメよ、と言ったの。そうしたらその年、彼女の読解力が猛烈に上がったのよ。その次に、演技のレッスンを受けて技術をつけなきゃいけないのよ、と言ったら、進んで通うようになったの! エヴァーにとって、演技をすることはすごく自然なことで、大好きだし体で感じているのね。私があの年齢の時には持っていなかった生まれつきの才能を持ってるんじゃないかしら。カエルの子はカエル、みたいな感じね。

愛娘・エヴァ・アンダーソン

──出演はどのように決まったんですか?

ジョヴォヴィッチ:最初はポールが彼女に、私の子ども時代を演じていい、って言ったの。この役は数シーンしかなくて、セリフもなかった。やらせてみたらものすごく良かったから、レッド・クイーンの役を演じることについて彼女自身が彼と話したのよ。最初、私は世の中に批判されるんじゃないかなと思ってどうかと思ったんだけど、2人に説得されて受け入れたのよ。今はなんと、他の映画の役もチャレンジすることになったのよ!

──女優という仕事については、娘さんにどのように話したのですか? 華やかな反面、浮き沈みも激しく大変なことも多いですよね。

ジョヴォヴィッチ:彼女をこの世界に押し入れることだけはしたくなかったんだけど、彼女自身がカメラの前に立つことも、そしてカメラの後ろに立つことも大好きなの。エヴァーは本当に父親と私の両方が混ざっていて、素晴らしい自信を持っている。だからポールと私は彼女が芸術に対して持っている熱意を生かそうとしつつ、あまりに早く色々手に入れてしまうことからは守ろうとしているの。彼女には、努力して欲しいものを自分で手に入れて欲しいの。自分のゴールにたどり着くには、この願望と努力が絶対に必要だから。それに、断られるっていうことも大事なのよ。だから彼女には、最終的に役をもらえなくてもオーディションを受けるように勧めてる。小さな一歩から、ね。

ミラ・ジョヴォヴィッチ
ミラ・ジョヴォヴィッチ
Milla Jovovich

1975年12月17日生まれ、ソビエト社会主義共和国連邦のキエフ出身。5歳の時にアメリカに移住。モデルを経て、1988年『トゥー・ムーン』で映画デビュー。リュック・ベッソン監督の『フィフス・エレメント』(97年)のヒロインに抜擢され脚光を浴びる。ポール・W・S・アンダーソン監督とは『バイオハザード』(02年)の撮影を通じて知り合い結婚、2児を得る。『バイオハザードII アポカリプス』(04年)、『バイオハザードIII』(07年)、『バイオハザードIV アフターライフ』(10年)、『バイオハザードV リトリビューション』(12年)を共に創りあげた。