女優23人が語る“映画とジェンダー”の核心とは 伝説的女優デルフィーヌ・セリッグによる唯一の長編監督作

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『美しく、黙りなさい』
(C)Sois belle et tais-toi ! / Delphine Seyrig, 1976 / Centre audiovisuel Simone de Beauvoir
『美しく、黙りなさい』
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ジェーン・フォンダら登場、女性たちの声が照らす映画業界の構造と現実

『去年マリエンバードで』(61年)や『ジャンヌ・ディエルマン』(75年)で知られる伝説的女優デルフィーヌ・セリッグによる唯一の長編監督作『美しく、黙りなさい』より、ハリウッドとパリの女優23人が「映画とジェンダー」を語る日本版予告編が解禁された。

・デルフィーヌ・セリッグによる唯一の長編監督作『美しく、黙りなさい』の場面写真を見る

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シャンタル・アケルマン監督作『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル 1080、コメルス河畔通り 23番地』(75年)での主演を契機に、カメラの後ろに立ち自ら映画を撮る決意を固めた伝説的女優デルフィーヌ・セリッグ。社会に根付くジェンダー差別に声を上げ続けた彼女が手がけた唯一の長編監督作である本作は、「50年で変わったこと/変わらなかったこと」を浮き彫りにする、“映画とジェンダー”をめぐる歴史的重要作だ。

・【動画】『美しく、黙りなさい』日本版予告編はこちら

予告編の冒頭は、監督であるデルフィーヌ・セリッグの声から始まる。本編でも繰り返されるタイトル「Sois belle et tais-toi !」(ソワ・ベル・エ・テ・トワ/美しくありなさい、そして黙っていなさい)という言葉は、フランスで広く知られるジェンダー差別を象徴する決まり文句だ。

予告編で流れるのは、イギリスの女性参政権運動の中で生まれ、いまも女性たちのアンセムとして歌い継がれる「The March of the Women」。その楽曲に乗せて最初に登場するのはジェーン・フォンダ。フランス語が堪能な彼女は「彼らに顔をいじられて、鏡を見たら自分が誰か分からなかった」と語り、当時の女優たちがいかに“ベルトコンベアに乗った商品”のように扱われていたかをユーモアを交えて明かす。

続いてマリア・シュナイダー、アンヌ・ヴィアゼムスキー、ジュリエット・ベルト、シャーリー・マクレーン、エレン・バースティンらが登場。女優たちの生き生きとした表情と率直な言葉が映し出されていく。

『美しく、黙りなさい』

印象的なのは、デルフィーヌが女優たちに「2つの質問」を投げかけるというコンセプトだ。息子のダンカン・ヤンガーマンは、「母は、当時は誰も尋ねたことがない、女優たち自身でさえ考えたことがない質問をして、彼女たちから自由な連想や啓示を引き起こそうとしました。例えば、“他の女優と友好的な場面を演じたことがありますか?”という質問を聞くと、“おかしい、そういえば一度もないわ!”といった反応になるのです」と語る。

女優たちは興味を持ち、語り始め、ときに脱線しながら、やがて現実が浮かび上がる。「母は、“ひとりぼっち”ではなく、姉妹のように共感しあえる瞬間を本当に愛していました。シスターフッドへの欲求でした」という言葉が示す通り、本作は歴史的な作品でありながら、その現代性とメッセージはいっそう輝きを放つ。まるで現代のシスターフッド映画のように、「50年で変わったこと/変わらなかったこと」を共有しながら語り合える作品となっている。予告編から、その魅力を感じ取ってほしい。

『美しく、黙りなさい』は2026年7月24日より全国順次公開。