黒島結菜「守りたいという思いが湧いた」『未来』完成披露で胸を打たれた現場を回想
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山﨑七海との抱擁シーンの舞台裏や、キャスト陣の熱演エピソードを語る
作家・湊かなえがデビュー10周年の節目に発表し、“集大成”と評された傑作ミステリーを映画化した『未来』。その完成披露イベントが3月18日に行われ、主演の黒島結菜をはじめ、山﨑七海、坂東龍汰、近藤華、松坂桃李、北川景子、瀬々敬久監督、さらに原作者の湊が登壇した。
・「この世界は、狂ってます——」裏切られ続けた少女に降りかかるさらなる悲劇とは?
満員御礼で実施されたこの日、主人公・篠宮真唯子を演じた黒島は「撮影からここまで長かった」と感慨深げに語り、「本作は企画の段階から大切に作り上げていかなければいけないと思っていました。今日こうして届けることができて、一人でも多くの方に見ていただきたいので口コミをよろしくお願いいたします」と呼びかけた。
湊の集大成と評された傑作ミステリーを、瀬々監督が痛みと希望をすくい上げながら映画化。本作を通して黒島は「辛い思いをして生きている人に手を差し伸べてあげられる人間になりたいと思いました。どこかにそういった思いを抱えている子どもや家族がいるのではないかと想像して、挨拶からでもいいので声をかけられる人間になりたいと思いました」と、多くのことを感じた様子だった。
真唯子の教え子・佐伯章子役の山﨑は、黒島とのラストシーンが印象的だという。「抱きしめられた時に黒島さんの体温を感じました。章子が感じるものが出ればいいなと思って演じてみた時に、監督から褒めていただきました」と嬉しそうに語った。
当該シーンについて黒島は「扉から入ってきた章子ちゃんの姿を見た時に、守りたい助けたいという気持ちが自然と湧き上がった瞬間がありました。お芝居をしていてそのような感情が溢れて来ることはなかなか味わえないので、本当に良いシーンになったと思いました」と実感を込めて振り返った。

真唯子の恋人・原田勇輝役の坂東は、自転車に乗ってのユーモラスな初登場シーンを松坂から「自転車、良かったです!」と褒められると、「登場シーンは瀬々さんから凄く怒られて。30回くらいはやったかな?」とオーバーに振り返る。これに瀬々監督が「ウソつけ!」と鋭くツッコミを入れ、場内は笑いに包まれた。坂東は「すみません…3回です」と明かし、さらに笑いを誘っていた。
ミステリアスな少女・森本真珠役の近藤は「脚本を読み終わった時はズンと心に来るものがあって…。将来、真珠が大きくなって子どもを守る立場になると考えた時に、真珠の強さを意識して演じようと思いました」と回想。
章子の母・佐伯文乃役の北川は、オファーを受ける前から原作小説を読んでいたといい、「原作には“ビー玉のような目をした”という表現があって、演じる際にも文乃がオフの時はビー玉のような目にできたら良いなと思いながら演じました」と役作りについて語った。

章子の父・佐伯良太役の松坂は北川との共演シーンを振り返り、「北川さんから“ここから先、きついシーンがまだまだあるので家族写真を撮りませんか?”と言われたのが印象的でした。僕は“この後、頑張ってください!”と思いながらその日を終えました」と明かすと、北川は「唯一幸せな日がその一日だけだったから…」と意味深に撮影を振り返った。
瀬々監督は映画化にあたり「湊さんは人とコミュニケーションを取る時の可能性と不可能性をデリケートに描いている。そこを一番重要視したかった。感情の裏表が全てのキャラクターの関係性に潜んでいるので、その機微が見えてくると面白い映画になると思った」と語った。
一方、湊は「瀬々監督が、いつお声をかけてくれるのか待っていた。瀬々監督は、見ている人に『物語の世界が自分と地続きの場所で起こっているかもしれない』と思わせてくれる作品ばかりを撮られているから」と念願が叶った様子で述べ、完成作を見た際には「役者の皆さんそれぞれの演技を見た時に、原作の向こう側の世界を見せてもらえた気がして感動しました」と感涙を報告していた。
また、この日の登壇が叶わなかった細田佳央太からは「この映画を見た時に、陰からの叫びを確かに受け取りました。それは物語の中で誰かを守るということを超えて映画そのものが誰かを守る存在になっていたこと、そこに映画が作られる意味を感じました。約7年ぶりに瀬々監督とご一緒できた作品が『未来』だったこと、役者として幸せでした」という手紙が届き、松坂が代読。読み終えた松坂は「細田さんの役に向かう真摯な姿勢や作品に対する愛が文章から伝わってくる」と感動を語った。
章子は「幸せな未来が待っている」と書かれた「未来のわたし」からの手紙を心の支えにしている。これにちなみ、「20年後のわたし」「20年前のわたし」に宛てた手紙の内容を発表。黒島は「20年後の私はだいたい50歳。全然想像がつかないけれど、今の自分の気持ちやしていることを書き留めて送りたい」と語り、20年後は37歳という山﨑は「今の私はギターと歌を頑張っているので、自信を持って人前で披露出来ているのか聞きたい」と照れ笑いを見せた。
50歳の自分に向けて坂東は「ボクサー役をやった時に練習しすぎてギックリ腰になったので、20年後に腰が大丈夫かどうかを聞きたい」と切実に語り、近藤は「38歳の私がその時に何を生きがいにしているのか気になる」と未来に思いを巡らせていた。
一方、「20年前のわたし」に向けて松坂は「未来からの手紙を読んだことで、今現在が変わるのが怖いので、シンプルに『そのままでいい』と書きたい。あとは挨拶をしっかりと。その二言くらい」と慎重な姿勢を見せた。

北川は「20年前は、私の中では暗黒期。上手く役がいただけない時期で、この仕事で食べて行けるのか、就活した方がいいのではないかと悩んでいた時だったので、『大丈夫だよ』と、『そのままでいいよ』と書きたい」と意外な過去を明かした。
瀬々監督は「ピンク映画から始めて一般映画を撮り出して上手くいかないと思っていた時期。『20年経ってもたいして変わらんぞ』と。『でも今日のような日もあるので、まあ…やってくれ!』と書きますわ」と笑いを誘った。
湊の20年前は、作家デビュー作『告白』の第一章にあたる『聖職者』を書き始めた時期だといい、「頑張って最後まで書いて小説推理新人賞に応募してね!と書きたい」と語った。

最後に瀬々監督は「とあるシーンで2人の少女が挑むような眼でこちらを見ています。撮影中も完成作を見ても、まるで刃を突きつけられているかのような思いがしました。僕ら大人が助けてあげられるのか、守ってあげることが出来るのか? 本作はエンターテインメント作品ではありますが、その突きつけられた刃を共有して見ていただけたら」と呼びかけた。
主演の黒島は「作品を見ていただいて、どのように受け取ってもらえるのかドキドキしていましたが、観客の皆さんの反応や空気がとても温かいと感じました。この作品が、今後もそのように受け取ってもらえるのではないかと思ってホッとしました。みんなが少しでも優しい気持ちになって誰かに目を向ける──この作品はきっとそれが出来るのではないかと今日感じました。一人でも多くの方に見ていただいて、良い世の中になるよう一つ一つみんなで頑張っていきましょう!」と期待を込めて語った。
■細田佳央太・手紙全文
この映画を見た時に、陰からの叫びを確かに受け取りました。それは物語の中で誰かを守るということを超えて映画そのものが誰かを守る存在になっていたこと、そこに映画が作られる意味を感じました。約7年ぶりに瀬々監督とご一緒できた作品が『未来』だったこと、役者として幸せでした。この作品が皆様にどう届いたのか、本当ならば今日、この場で皆様の目を見ながら感じ取りたかったのでとても悔しいです。本作が皆様の心に残り続けることを願っています。
高校時代の樋口良太役
細田佳央太
『未来』は2026年5月8日より全国公開。
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