「南大東島の風に吹かれて育つサトウキビで特別なラム酒を作りたい」と思い立ち、社内のベンチャーコンクールを活用してビジネスを立ち上げ、契約社員から社長になった女性の実話に基づく物語——原田マハの原作を映画化したことで話題の『風のマジム』の公開を前に、作品の世界観がわかる、本編の冒頭映像が解禁になった。
・伊藤沙莉、『虎に翼』の次に演じるのはラム酒作りに邁進する契約社員
世代を超えたつながりが“豊かさ”をつくっている
映像は虫の音が響くサトウキビ畑を歩く主人公まじむ(伊藤沙莉)の後ろ姿で幕を開ける。
つづいて映し出されるのは、大鍋の豆乳ににがりを入れてゆっくりとかき混ぜる様子。鳥のさえずりが聞こえるなか、カメラは家の中へ。
まじむが「おはよう」と居間に登場。台所で朝食を用意している母・サヨ子(富田靖子)の「まじむ、もう少し早く起きて手伝いなさい。たくさん飲んでも酒に飲まれたらならんど」というお小言に、気のない声で「はいはい」と答えるまじむ。
祖母・カマル(高畑淳子)が豆腐店の大鍋で作っているゆし豆腐もできあがる。
まじむがお茶碗を食卓に運びながら、軽快でどこか懐かしいメロディをハミングすると、朝食を作っている母・サヨ子もハミングを始める。
同じメロディをハミングしながら、豆腐店から祖母・カマルがやってくる。「できたてど~」と運んできた作り立てのゆし豆腐が、朝食の主役。「くゎっちーさびら」(沖縄の言葉で「いただきます」)と手を合わせ、まずはゆし豆腐を口に運ぶ。
まじむを演じる伊藤沙莉は、祖母・カマルを演じた高畑淳子と、母・サヨ子を演じた富田靖子との共演について「お2人とは朝ご飯や夜ご飯を一緒に食べて、普通に実家にいるような気持ちにさせていただきました。一緒に食卓を囲むことに何の違和感もなく、家族と思える空気を出してくださる方々だったので、やりやすかったです。大先輩ですし、本当に素敵な役者さんたちですが、そういったことを忘れちゃうおばあとお母さんなんですね。自分がそこに生きるということがスムーズにできたのはお2人のおかげだと思います」と語る。
また、沖縄という土地に生きる人々の姿が色濃く描かれている本作について、原作の著者である原田マハは、「沖縄の方々は本当に家族や地域を大切にしていて、そのたくましさや優しさが物語の骨格になっています。おばあやお母さんの存在、世代を超えたつながり、そういったものが“豊かさ”として息づいている。それを描けたことが、この物語の大きな魅力の一つになったと思っています」と言う。
映像の終盤、本作の主題歌「あの世でね」(森山直太朗)にのせて、まじむ、母、祖母3人が紡ぐ自然で心地好いアンサンブルも含め、期待が高まるところだ。
『風のマジム』は2025年9月5日より沖縄県先行、9月12日より全国公開。
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