「ヌードシーンはどうすれば?」不安を抱く19歳の新人女優に監督は…『タンゴの後で』本編映像公開
#アナマリア・ヴァルトロメイ#マリア・シュナイダー#ラストタンゴ・イン・パリ
1970年代最大の問題作といわれた『ラストタンゴ・イン・パリ』の撮影で一生消えないトラウマを負った女優マリア・シュナイダーを描いた話題作『タンゴの後で』。このたび、物語の駆け出しの女優マリアがロバート・ベルトルッチ監督と初めて会い、映画出演を決めるシーンの本編映像が解禁となった。
・過激な性描写シーンでトラウマに…「70年代最大のスキャンダル」と言われた作品の裏で一体何が起きていたのか?
「この映画の最大の挑戦は主演女優のキャスティング」
俳優であった父親の影響で女優を目指していた19歳のマリア・シュナイダー(アナマリア・ヴァルトロメイ)。とはいえ、まだ駆け出しで、映画にも端役でしか出演したことがなかった。
しかしマリアは、若くしてイタリアの奇才と注目を集めていた映画監督ベルナルド・ベルトルッチ(ジョゼッペ・マッジョ)の新作映画への出演のチャンスを得る。だが、その映画は、お互いの素性を知らないまま、激しい肉体関係に溺れていく男女の物語で、19歳の少女には大きなリスクを孕むものだった。
ヌードシーンに懸念を抱く19歳の新人女優に「アーティスティックに撮る」と答えるベルトルッチ監督だが……。
2024 (C) LES FILMS DE MINA / STUDIO CANAL / MOTEUR S’IL VOUS PLAIT / FIN AOUT
今回解禁となった本編映像で描かれているのは、『ラストタンゴ・イン・パリ』の脚本を読んだマリア・シュナイダーが、ベルトルッチ監督とカフェで会うシーン。
年齢を聞かれ、「19歳」と明かすマリアに「ヌードシーンが多いと気づいたはずだ。嫌かい?」と彼女を気遣うベルトルッチ。
「状況によります。セックスのシーンはどうすれば?」と不安を見せるマリアに「実際と同じ」と返す監督。
その返事に戸惑いを隠せないマリアに「冗談だよ。アーティスティックに撮る」、「本作のテーマは“激しい肉体関係”だ」とマリアを説得する。
そして、「相手役はマーロン・ブランドだ。君は彼に次ぐ主役になる」と明かし、ハリウッドスターとの共演に目を輝かせるマリアに、「役者を選ぶのは僕だ」とマリアを力強く見つめ、彼女は映画への出演を決意する……。
マリアを演じるのは、『あのこと』や『ミッキー17』等での活躍が目覚ましいフランスの注目女優アナマリア・ヴァルトロメイ。
「この映画の最大の挑戦は主演女優のキャスティング」と語るのは『タンゴの後で』を監督したジェシカ・パルー。
「マリアというキャラクターは非常に複雑で、ひとりの中にいくつもの側面を持っています。彼女は少女であり、女優であり、ドラッグに溺れた人物であり、傷ついた女性でもある——まさに“複数の役をひとつに内包した存在”です」
そんな監督の言葉を証明するように、映画監督と2人で話すシンプルなシーンの中で、少女が持つ恥ずかしげで純真な佇まいを見せながらも、挑戦したことのないヌードシーンへの不安を滲ませ、同時に大きな可能性に目を輝かせる表情でその時の心情を表現するヴァルトロメイの演技は、今後のフランス映画界をけん引する新たなスターの登場を予感させる。
『タンゴの後で』は2025年9月5日より全国公開。
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