作られたのは神か、悪魔か？ WOWOWドラマで江口洋介、内野聖陽らが記者会見

2008年にはガンを滅ぼす特効薬、2010年には飢餓を救う食物と、革命的な発明によりパンドラの箱を開いてしまった人々の運命を描いたWOWOWの連続ドラマ『パンドラ』シリーズ。その第3弾となる『パンドラIII 革命前夜』の制作発表記者会見が9月14日に帝国ホテルで開かれた。

・［動画］『パンドラIII』制作発表記者会見
・『パンドラIII』制作発表記者会見、その他の写真

同作は、海上自衛隊の潜水艦が消息を絶つところから始まる。この事実を隠蔽しようとする政府方針に内閣官房長官の湯田は悩み、自殺を考えるようになるなか、アメリカで自殺防止の治療法開発に成功した脳科学者の鈴木が帰国。学生時代の友人である湯田と再会し、未認可の治療法を試みる。それによって湯田は恐怖心がなくなり、人が変わったようになるというもの。

最初に登壇したのは、脚本家の井上由美子と河毛俊作監督。1、2作目の脚本も手がけた井上は、箱を開くといろいろな災厄が飛び出してくるというパンドラの箱の伝説を引用し、「病や戦争など、最大の災厄は何だったのかには諸説ある。私が好きなのは愛という説。愛こそが人を苦しめる最大のものというもので、今回は革命が題材だが、愛をテーマに書いた」と語った。

現在も撮影は続いているが、河毛監督は苦労した点について「日々、苦労している真っ最中」と話し笑いを誘うと、「一番の苦労は井上さんの脚本が素晴らしいこと。本の方が面白かったと言われないように（努力している）」とコメントした。

その後、江口洋介、内野聖陽、上川隆也、小澤征悦、板谷由夏、福田麻由子、山本耕史、泉谷しげるといったキャスト陣が登壇。

脳科学者の鈴木を演じた江口は「パンドラの箱を開ける役。作ったものは神なのか、悪魔なのか。非常に面白い作品で毎回楽しみ」と挨拶。湯田官房長官を演じた内野は「脳にチップを埋め込まれ、恐怖や不安から解放される役。その前後で、あまりにも人格に隔たりがあり、2役を演じているような感じ。非常に危険な官房長官なので、演じていて難しい反面、面白さもある」と話した。

日本を愛するがゆえに、ある行動を起こす海上自衛隊二等補佐を演じた小澤は「（自分が起こした行動が）大きな事件に発展していく。今回の役どころはトランプでいうところのジョーカー。ジョーカーは日本語でいうと愚者。ジョーカーがあることによって勝つこともできるし、負けることもある。使い方を間違うと大変なことになるという面白い役」と自身の役について説明。

また、警視庁捜査一課の刑事で、客室乗務員を演じる板谷と関係を持つ役を演じた上川は、板谷との初共演がいかにやりやすかったかを懇切丁寧に説明。すると、泉谷から「そんな格好つけて言ってるんじゃねぇよ。おまえキスシーンどんだけやってると思ってんだよ！」と突っ込まれ、挙げ句「やる前に言ってたじゃないか、今回は役得ですよねって」と暴露され、照れ笑いを浮かべていた。

また内野は、不安や恐怖心をなくすチップが本当にあったら入れてみたいかという質問に「ぜひ、入れてみたい。俳優として常に不安と恐怖にさらされる毎日なので」と回答。続けて「でも、これはスポーツ選手におけるドーピングと一緒で、やってはいけない手術」と話していた。

『パンドラIII 革命前夜』は10月2日より全8話をWOWOWにて放送。第1話は無料放送となり、BSデジタル放送を見られる方ならどなたでも楽しめる。

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