地下世界の完成度ヤバ過ぎ! 世界が絶賛する日本のストップモーションアニメが大ヒット中

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ジャンクヘッド JUNK HEAD
(C)2021 MAGNET/YAMIKEN

リアルな配管が「ヤバすぎ」とSNSでバズる!

1人の日本人が独学で始め、7年掛かりで完成させたストップモーションアニメ『JUNK HEAD ジャンク・ヘッド』が大ヒット公開中だ。このたび好評を受け、そのメイキング動画が公開された。

・キモカワイイがウジャウジャ! 世界が絶賛した日本のアニメが凱旋帰国

2分半ほどの動画では、本作品のメインともいえる「バルブ村」のセットができあがっていく様子が早回しで捉えられている。キャラクターたちが配管の開閉や圧力調整をする為にバルブを操作するこの施設は、『JUNK HEAD』の製作においてもっとも手間を掛けたセット。長編部分の製作期間2年4ヵ月のうち、実に6ヵ月をこの製作に充てている。

この土台となるテーブルは2m×4mで、撮影を考慮し分割可能。このセットを使って撮り始め、最後は爆発シーンで終わるようスケジュールを立てており、解体した部品は撮影後も他の素材に活用できるようになっている。このような工夫によって、製作に半年を掛けたセットも2日で解体にこぎ着けたという。

動画はミニチュアとは思えない精巧な作りの内観をなめるように映し、最後に力尽きたように、本作品の監督、原作、脚本、美術監督、人形、セットなどすべてをほぼ1人で製作した堀貴秀が突っ伏しているシーンでエンディングを迎える。堀は内装業の傍ら、絵画・彫刻、人形制作等のアート活動を続け、09年に短編『JUNK HEAD』を手がけて以来、幾多の困難を乗り越えてこの初の長編『JUNK HEAD』を完成させており、そうした背景を彷彿させるようなカットとなっている。

 

ミニシアター興収1位、来場者の2人に1人がパンフ購入で売り切れ続出

この物語は、人類が遺伝子操作により長寿を得た代償として生殖能力を失い、さらに環境汚染やウィルス感染が加わったことで、人口が激減した世界を描く。人類救出のカギは地下世界に生息する地底生物・マリガンにあるとして、主人公のバートンが地下迷宮へと潜入する……。

キモカワイイキャラクターと精密なセットにシュールな物語が相まったこの作品は、ファンタジア国際映画祭最優秀長編アニメーション賞や、ファンタスティック映画祭新人監督賞を受賞するなど世界で絶賛され、日本で凱旋上映中だ。

3月26日の公開から週末の28日までの3日間で、全国11館で興収約600万円を記録。各劇場で満席が続出し、ミニシアターランキング第1位(興行通信社調べ 3月27日28日)となる大ヒットとなっている。また、監督自ら製作したパンフレットも完売となる劇場が続出し、追加発注が相次ぐ事態となっている。