Appleがスコセッシ監督最新作を製作。製作費高騰も、Netflixほかと争奪戦

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マーティン・スコセッシ監督
マーティン・スコセッシ監督

マーティン・スコセッシ監督がレオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロを主演に迎える新作『Killers of The Flower Moon(原題)』を、Appleが製作することが明らかになった。

製作費約200億円! Netflixとスコセッシ監督がタッグ組む『アイリッシュマン』

デイヴィッド・グランの同名ノンフィクション「花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」の映画化で、1920年にオクラホマ州で起きた先住民オセージ族の連続殺人事件に絡む石油利権と人種問題が絡む陰謀に迫る。

当初はパラマウント製作・配給とされていたが、製作費の高騰が予測されてパラマウントが離脱、ユニバーサルなど大手映画会社から配信サービス会社まで各社が権利争奪戦を繰り広げていた。

この経緯は監督の前作『アイリッシュマン』と同じで、同作を配給したNetflixは今回も名乗りを上げたが、Appleが権利を得た。

Apple TV+ではトム・ハンクス主演の『Greyhound(原題)』のプレミア配信が先頃決定したばかりだが、それと並ぶ大作がラインナップに加わった。『Killers of The Flower Moon』はAppleオリジナル作品として製作され、パラマウント配給で全世界で劇場公開もされる。

スコセッシ監督は、28日(現地時間)にイギリスの「BBC Two」の番組「Lockdown Culture with Mary Beard」最終回で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で隔離生活を送りながら作った短編映画を発表。ニューヨーク市在住の自身のロックダウン生活についての考察で、パンデミックによって大作準備の休止を余儀されても、できる範囲で映画を撮ってしまう、その創造力には脱帽だ。

現在は製作が一時ストップしている『Killers of The Flower Moon』だが、4月にはディカプリオとデ・ニーロがコロナ禍で影響を受けた人々への食糧支援のチャリティ「ALL IN Challenge」に参加し、寄付した応募者の中から1人に通行人役で撮影参加、監督や主演2人とプレミア出席の権利を贈るとしている。(文:相良智弘/フリーライター)