芦田愛菜…その全力疾走する後ろ姿に「胸がキュッ」

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芦田愛菜と宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』特別映像＆感動コメント

「このマンガがすごい！」「文化庁メディア芸術祭マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の漫画の映画化『メタモルフォーゼの縁側』が6月17日に公開される。このたび、新カットを含むコメント入り特別映像が公開、あわせて人気漫画家からは感動コメントが寄せられた。

コメント入りの特別映像では、豪華著名人21名から寄せられた、芦田愛菜演じる17歳の女子高生・うららと、宮本信子演じる75歳の雪を応援するコメントや感動の声を紹介すると共に、うららの幼馴染の紡（高橋恭平）や、本作品でうららと雪が敬愛する漫画家を演じるコメダ優（古川琴音）の新カットも含まれている。

人気漫画家9人らから絶賛コメント相次ぐ

人気漫画家9名、そして劇中のBL漫画「君のことだけ見ていたい」の実写ドラマにも出演するシソンヌ・じろうからのコメントは以下の通りだ。

漫画家の吾妻香夜は作品の印象を次のように語る。

「雪さんの朗らかな性格と穏やかな生活が、うららの進路や人間関係で心がもやもやする思春期ならではの焦燥感を優しく和らげてくれます。お互いの趣味が高じて同人誌制作に挑戦する日々のシーンでは、作品作りをする人は皆初心に返り、心から2人を応援したい気持ちになるのではないでしょうか。その後も続いてゆくであろう雪さんとうららの交流も見守っていきたいと思う、心温まる作品です」

漫画家の麻生ミツ晃は、描き手ならではの共感ポイントを挙げる。

「例えば初めて好きを共有できた高揚だったり。ペンで線引く楽しさや『あなたの漫画読みました』の言葉の強さだったり。BLが好きで読む私も描く私も沢山映画に居ました。『どこ好き!?』と、もう誰かと語りたいです！」

漫画家のキヅナツキは、今こそ求められる優しさにあふれた作品だと語る。

「登場人物がみんなやさしい。やさしさとときめきが漂う縁側から、登場人物を通して少し勇気を分けてもらえる、そんな作品です。途中『分゙がる゙！』って泣きました」

漫画家のくらもちふさこは、まんがを読む世代の移り変わりにも言及する。

「日本の高齢者が漫画世代に移りつつあり、これからはこんな関係の2人が、ごく自然に生まれていくようにも思えました。ときめきを忘れない人も、探している人もぜひ見てほしいです」

漫画家の末次由紀は、自身を振り返りつつ、次のように語る。

「いくつになっても心細い。努力したって壁に当たる。そんな三世代の女性をBLがつなぐ。壁に手を添えるとそこに現れる『推し』。私たちはそんなふうに、物語を応援して応援されて生きてきたんだよ。これまで来た道と、これから行く道を混ぜ合わせてくれる物語。あの縁側に行きたい」

漫画家のたなとは、自身を奮い立たせる作品ともなったようだ。

「うららさんと雪さんがBL漫画について語り合っているときのあまりに幸せそうな表情、声色、雰囲気……。自分の描いたものもこんな風に楽しんでもらいたい、せめて一瞬でもいいから！という人生の目標ができました」

漫画家の鳥飼茜は、うららを演じる芦田に首ったけだ。

「曖昧な思春期を不器用にもまっすぐに生きる『うらら』になった芦田愛菜さんが素晴らしかった。無力でもうららは走る。自分が情けなくて走る、友だちを助けたくて走る、その全力疾走のうしろ姿が美しくて胸がキュッとなりました」

漫画家の中村光は、宝物のような作品だと話す。

「『好きな作品』が連れて行ってくれる場所があり、会わせてくれる人がいたことを思い出させてくれました。うららちゃんの色々な表情、分かりすぎて大笑いしたり大泣きしたり。宝物を時折取り出して眺めるように、何度も見る映画になりそうです」

漫画家のヨネダコウは、自身の記憶と重ね合わせて次のように語った。

「“あの頃”を思い出しました。すべてのひとが読み手であり作り手であり、境界線はもっと曖昧だったと思い出されて爽やかに胸が締め付けられたりもしました」

そして、お笑い芸人シソンヌ・じろうは、日々の妄想を膨らませてくれるあたたかい作品だと実感したようだ。

「あの横断歩道を走って渡っている女の子は、もしかしたら何世代も離れたお友だちのおばあちゃまに会いに行くのかもしれない。あのファミレスでひとりぼっちのおばあちゃまはもしかしたら孫くらい歳が離れたお友だちとBL漫画家さんのサイン会に一緒に行く約束をしているのかもしれない。普段から街の人を眺めながら色んな『かもしれない』を妄想するのですが、その選択肢が増えました。うららちゃんに雪さん。またなりたい女性キャラが増えました。ありがとうございます」

17歳と75歳、BLファン2人の挑戦

本作品は、毎晩こっそりBL漫画を楽しむ17歳の女子高生・うららと、夫に先立たれたひとり暮らしの75歳の老婦人・雪の交流を描く。

ある日、2人は同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBL作品だった。初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。そんな2人がBLコーナーで出会ったとき、それぞれが心にしまい込んでいたBL愛を次から次へと吐き出した。それからは雪の家の縁側に集まり、読んでは語りを繰り返すことに。そして2人はある挑戦を決意する──。

『メタモルフォーゼの縁側』は、6月17日に全国公開される。

なお、ムビコレでは、芦田愛菜、宮本信子に単独インタビューを敢行！もうすぐ公開予定なので、そちらもお楽しみに。