亀梨和也主演『連続ドラマW 正体』撮影現場リポート
⻲梨和也が主演し、『事故物件 恐い間取り』でもタッグを組んだ中田秀夫監督で染井為人の小説を映画化した『連続ドラマW 正体』が、3月12日にWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドで放送・配信される。このたび、亀梨の撮影現場のリポートが届いた。
・⻲梨和也、「白に近いグレーな人間。真っ白じゃない人間」演じる
昨年21年10月、あるオフィスを借りての撮影が朝から行われていた。
「おはようございます」と入ってきた⻲梨は、真っ白のスーツに金髪という出で立ち。演じるのは、死刑判決を受けながらも逃亡を続ける鏑木慶一。その鏑木が身分を偽り、フリーライター“那須隆士”と名乗って、WEB編集プロダクションのディレクター安藤沙耶香に初めて会うシーンだ。
「ここまで明るい髪色にしたのは初めて。ブリーチをしたのも十年以上ぶりですよ。金髪姿が自分でもまだ見慣れなくて」
笑いながら鏡の前で自ら髪を整えた⻲梨は応接室に入ると“那須”の顔になった。
女性向けサイトでライター兼ディレクターを務める安藤がその美貌に思わずハッとする。安藤役の貫地谷しほりもスタッフに挨拶をしながら部屋へ。応接室のホワイトボードには、安藤が編集を務める女性向けサイトの企画会議の記録がぎっしりと書かれている。雑談をしながら契約書に判を押したりと日常的な動きをしているが、2人の内面にはそれぞれの思惑が渦巻いている。
この出会いのシーンの見せ方に、中田秀夫監督は強くこだわった。ここで視聴者に衝撃を与えたいと いう意図を、⻲梨と貫地谷に丁寧に伝える。亀梨はこのシーンについて次のように振り返る。
「ここは鏑木が“遠藤雄一”から“那須隆士”に変わる瞬間であり、視聴者にその変化を印象づけるシーンでもありますよね。芝居としては、沙耶香への視線をあまり強くしたくはないけれど、ちょっと相手 を見ようとするような……。そういう雰囲気をまとったほうがいいですかね? って貫地谷さんとも話し ました。沙耶香が那須に対してビビッと感じるところでもあったので、『守りたい』と思ってもらえるよ う、メイクさんに美顔器をやってもらったんですよ(笑)」
麗しい佇まいのライター那須だが、なぜかキャリーケースを持ち運んでいた。その荷物に違和感を覚えなかったことが、安藤の運命を大きく変えていく──。亀梨は次のように語った。
「嘘をつかなければ生きられない鏑木って、切ないですよね。その切なさは多分、『自分は何者でもない』っていう思いから来ているんだと思う。でも、彼は人と会うたびに、相手とちゃんと向き合っている。 遠藤、那須などの人物設定はあるけれど、人と向き合うときは鏑木本来の人間性が消えていないようにしたい。少しでも彼の素顔を感じてもらえるように、最後まで丁寧に演じていきたいですね」
染井為人の傑作小説をドラマ化
本作品は、謎の容疑者・鏑木慶一を巡るサスペンスドラマ。
ある夫婦の殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑を宣告された鏑木慶一は、移送中に脱獄すると、逃走しながらも潜伏先で出会う人々を様々な窮地から救っていく。そしてその彼が指名手配中の死刑囚だと気が付いた時、「彼は本当に殺人犯なのか?」と救われた人々は疑問を抱き始める……。
何故、彼は人々を救っていくのか? 果たして彼の本当の“正体”とは??
『連続ドラマW 正体』(全4話)は、3月12日よる10時にWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドで放送・配信される。
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