『一週間フレンズ。』川口春奈インタビュー

22歳の人気女優が、メールじゃなくて文通!の思い語る

#川口春奈

脚本を読んだとき以上に、演じてさらに切なくなる役

葉月抹茶による人気コミックスを実写映画化した『一週間フレンズ。』。毎週月曜日になると、友だちに関する一切の記憶をなくしてしまう記憶障害を抱えた高校生の香織と、そんな彼女に秘かに想いをよせ、毎週「友だちになってください」と伝え続ける長谷を中心に展開していく切ない青春ストーリーで、川口春奈と山崎賢人がW主演を果たした。

1週間ごとに記憶が消えてしまう女子高校生という難しい役に挑んだ川口を直撃。演じた香織についてはもちろん、初共演となった山崎の印象や、友情についての川口自身の思いなどを聞いた。

──最初に原作および台本を読んだときの印象を教えてください。

川口春奈

川口原作を読んで、なかなかありそうでない特殊な設定だなと思いました。脚本を読んでみて、自分がその設定から想像していたよりも切なさが強い作品だと感じたし、実際に演じてみたら、もっと苦しくなる役でした。そして完成した作品を見たときには、さらに切ないものになっていました。

──香織を演じるにあたって気を配った点は?

川口:心情をちょっとずつ、ちょっとずつ成長させていくことですかね。それから、香織はトラウマというか、人に言いたくないことを抱えていて、何をするにもそれがよぎってしまって、一切友達を受け付けなくなってしまうくらい追い込まれているという部分を軸にしながら、長谷くんや周りの人との付き合い方を考えていきました。あとは、1週間で記憶がリセットされるということに関しては、なかなかリアリティを感じるのが難しいので、先生に話を聞いたりして、なるべく香織の気持ちを理解したいと思って臨みました。

『一週間フレンズ。』
(C)2017 葉月抹茶/スクウェアエニックス・映画「一週間フレンズ。」製作委員会

──先生というのは?

川口:監修の先生がいらっしゃって、香織のような子がカウンセリングを受けたりテストを受けているというお話しを聞いたんです。劇中で香織も病院でテストを受けたりしていますが、香織のような方って実際に結構いらっしゃるそうなんです。何かしらが影響して記憶障害になったり。そういうお話しを聞いて、少しでも香織の気持ちを分かってあげられたらと思いました。

──もしも川口さんが香織のような病気になってしまったら?

川口:やっぱり書いて残して、思い出そうとするでしょうね。人間関係を絶つというのはできないから。そういう病気だと理解すればするほど、いろんなことを書き留めたり、思い出せる材料になるものを残すと思います。

山崎賢人さんは長谷くんにドハマり!
『一週間フレンズ。』
(C)2017 葉月抹茶/スクウェアエニックス・映画「一週間フレンズ。」製作委員会

──山崎賢人さんとは初共演ですね。ご一緒した感想は?

川口:長谷くんにドハマりしてたんです。もう途中から、長谷くんにしか見えなくなってきちゃって。山崎さんが長谷くんを演じているから、自分も香織として引っ張っていってもらえた部分も大きいです。初めての共演でしたが、お仕事してみて、もともとの印象より、さらに素敵な人だと思いましたね。

──今回の山崎さんは、これまでのイメージにあるような王子様キャラではありませんね。

川口:でも私はもともと山崎さんを王子様キャラだと思っていなかったので。同じ年で、同じところで頑張っている人だから興味があったし、一緒に仕事をしたらどうだろうという楽しみが大きかったです。

川口春奈

──長谷くんが決定的に香織に惹かれる電車のシーンの香織の笑顔がステキで、こちらも「そりゃ、好きになっちゃうよ!」と思いました。あそこは何回か撮られたのですか?

川口:いえ、1回です。基本的に、この作品は撮り直しがなかったんです。NGが出ない限りは。はい、OKってすぐ次に行くので、怖くもあったし、全部任せられている感じでした。

──後半の屋上のシーンも切なくて印象的に残りました。

川口:あそこは長谷くんの顔をあまり見られなかったですね。でもあのとき、自分の気持ちを言えたというのは、香織にとっての成長というか、いままで絶対に人に言わなかったようなことを言えたのは、香織が変わった瞬間だったのかなと思います。

──学園祭や卒業式が出てきますが、川口さん自身の思い出は?

川口:私自身はいわゆる学生の行事ごとみたいなことは経験できずに来たので、作品を通して、こんなに楽しいのか、いいな〜って思いました。みんなで夏祭りに行ったり、学園祭を楽しんだり。

──もし高校時代に戻って学園祭に参加できるなら、どんな出し物をしたいですか?

川口春奈

川口:うーん、チョコバナナとか、リンゴ飴の店をやりたいかな(笑)。

──友だちの大切さが伝わってくる作品ですが、川口さんにとって友だちって?

川口:私、もともと友だちが多いほうではなくて、ひとりでいいと思っているタイプだったんですけど、最近は友だちって大事だなと思うようになりました。自分が落ち込んでたり悩んでいたりするときに励ましてくれたり、逆にテンションが高いときに付き合ってくれたり。傍で見ていてくれる理解者って友だちだなって。居てくれて当たり前みたいに思いがちですが、それって当たり前のことじゃないんだって、最近、分かってきました。やっぱり、大事ですよね、友だちって。

手紙だと、より思いが伝わる気がする
川口春奈

──香織は長谷くんと交換日記を始めます。川口さんは交換日記の経験はないですよね?

川口:交換日記、学生のころにやってましたよ。文通もしてましたし。文通は今もしてます、友だちと。毎日じゃないですけど、会ったときに渡したりします。

──メールやLINEなどではなくて手で書いたものを?

川口:携帯で送るのは簡単だけど、字を書くって相手のことを思っているからこそだし、より思いが伝わる気がするんです。だから手紙を書くことは多いですし、交換日記も特別なこととは感じませんでした。

──1週間というキーワードから、もし川口さんが1週間休みを取れたら何をしたいですか?

川口:旅行かな。アフリカとか行ってみたいですね。1週間じゃキツイかな(苦笑)。でも、自分の知らない世界が広がっていそうだし、価値観とか人生観が変わりそうな気がする。大自然を見てみたいですね。

──最後に。できあがった作品は、空気感が伝わってくる、とても美しい映画でした。楽しみにしている人にメッセージをお願いします。

川口:照明とかすごくこだわっていますよね。そういうのって現場ではあまり分からなかったりするけれど、出来上がりを観て感じました。それから、雨が降ったり、雪が降ったり、いろんな情景に季節を感じられて、そうした部分も観ている方の気持ちを高めてくれる映画だと思いました。友情って、年齢とか関係なしに、世代を超えて響くテーマですし、みんなで熱く頑張った作品なので、ぜひ見ていただけたら嬉しいです。

(text&photo:望月ふみ)

川口春奈
川口春奈
かわぐち・はるな

1995年2月10日生まれ、長崎県出身。07年、雑誌「ニコラ」のモデルとしてデビュー。TVドラマ「東京DOGS」(09年で)女優デビューを飾ると、「初恋クロニクル」(10年)でドラマ初主演。『桜蘭高校ホスト部』(11年)の劇場版(12年)にて、映画でも初主演を果たす。主な出演作に、『絶叫学級』(13年)、『好きっていいなよ。』(14年)、『幕末高校生』(14年)、『クリーピー 偽りの隣人』(16年)、『にがくてあまい』(16年)、『一週間フレンズ』(17年)などがある。