武井咲、山﨑賢人の芝居に「恐怖さえ覚えました」 『殺人の門』釜山プレミアで撮影の裏側を告白

『殺人の門』
(C)2027「殺人の門」製作委員会
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松下洸平の役への没頭ぶりに心配も、現場での印象を語る

映画『殺人の門』のワールドプレミア上映が10月8日、第31回釜山国際映画祭で開催され、ダブル主演を務める山﨑賢人と松下洸平、さらに新キャストとして出演が発表されたばかりの武井咲が登壇した。3人が同映画祭の現地イベントに登壇するのは、今回が初めてとなる。

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本作が正式出品された「アジア映画の窓」部門は、アジア最高峰の映画祭として知られる同映画祭の中核を担う上映部門。今年は日本映画の話題作が多数出品される中、“映像化不可能”とされてきた東野圭吾の傑作にして最大の問題作を映画化した本作も大きな注目を集め、上映会場のSohyang Theatre Woori Bank Hallは満員の観客で埋め尽くされた。

執拗に“親友”の人生を狂わせ続ける男と、その悪意から逃れられない男。約30年に及ぶ歪んだ友情と、その奥に潜む殺意を描いた重厚なドラマに、観客は息をのみ、場内は緊張感に包まれた。上映終了後には大きな拍手が沸き起こり、会場は熱気に包まれた。

上映後の舞台挨拶にキャスト陣が姿を現すと、客席からは大きな歓声が上がった。山﨑は自身がアンバサダーを務めるサンローランの黒のシングルブレストジャケットを合わせたスーツ、松下は黒のダブルのテーラードジャケットを合わせたスーツ、武井は水彩画風のフラワープリントが印象的なオフショルダーのドレス姿で登場した。

3人は「アンニョンハセヨ」と挨拶して自己紹介した後、山﨑が「ヨンファ チェミッソソヨ(映画面白かったですか)」、松下が「マンナサ パンガプスムニダ(お会い出来て嬉しいです)」、武井が「韓国チンチャチョアヨ(韓国大好きです)」と、リレー形式で韓国語を披露し、現地の映画ファンを喜ばせた。

人を惹きつける魅力を持ちながら、親友の人生を狂わせていく倉持役を演じた山﨑。倉持という人物を演じる上で感じた面白さや難しさを問われると、「簡単なストーリーではなく、捉え方によって色んな解釈ができるところがすごく面白いと思いました。人を翻弄する倉持という人物がすごく魅力的に感じられてこの役に挑戦したいと思いました」と答えた。回答後には、会場から声をかけられた山﨑が「カムサハムニダ」と応じる一幕もあった。

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倉持に翻弄され、憎しみを募らせながらも、その存在を断ち切れない田島役を演じた松下。プライベートでも親交があり、“親友”のような関係にある山﨑を“殺したいほど憎む”役を演じた感覚について問われると、「普段は大切な友人ですが、芝居の中で彼を憎まなければならなかったのが大変でした。ただ、お芝居をやっていく中で賢人ではなく倉持に見えてくる瞬間があって、それは彼が芝居で引き出してくれた倉持の魅力なので、その気持ちを無駄にしてはいけないと思い、全身全霊で“殺意”を自分の中で作り上げていきました」と回答。さらに「撮影が終わってからも、賢人が「田島」と呼びかけてくることがあって、その時はトラウマが甦りました(笑)」と明かした。

田島が密かに思いを寄せながらも倉持の妻となり、2人の歪んだ運命を大きく揺さぶっていく上原由希子役を演じた武井。由希子という女性を演じるにあたって大切にしたことを問われると、「すごく難しかったです。原作を読みながら、全キャラクターの中で一番純粋で、一番普通の人に見えたらいいなと心がけながら演じました。実際のお芝居になってみないと自分がどんな感情になるかわからなかったのでぶっつけ本番の現場でした」と振り返った。

さらに、現地のファンやメディアと直接対話するQ&Aコーナーでは、作品の核心に迫る質問が次々と寄せられた。

まず松下には、「田島の座る革の椅子が破けているというようなシーンが度々あって、これには特別な意味はあるのですか?」という鋭い質問が寄せられた。松下は「そう言われて今気がつきました。でも、もしかしたら監督が二人のパワーバランスを表現していたのかもしれないです。高級車のドアの開け方がわからない田島に倉持が開けてあげるという、倉持が田島を見下すようなシーンは現場で生まれたアドリブです」と撮影の裏話を披露した。

山﨑は「倉持を演じる際、どのような想いをもって田島を見ていたのか、お聞きしたいです」と問われると、「最初は子どもの頃の二人には家庭環境の差があって、裕福な田島を妬みや嫉妬で見ていたけれど、倉持は田島のことを人としてはすごく好きだったはず。彼は幼少期に感情がねじれてしまっていて、自分の方がずっと幸せでいたい、でも田島が不幸になりすぎるのも嫌だという気持ちだったんじゃないかと思います」と、自身が演じた役について分析した。

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武井は「一番お気に入りのシーンを教えてください」と問われ、「家具屋のシーンです。原作にもあるシーンですが、映像で見た時は感動しました」と答えた。

最後に、「撮影の際に自分の限界を超えて相手に影響を受けたエピソードは?」と質問された3人。山﨑は「芝居の相手からもらうものも多くあり、そのおかげで倉持ができあがったと思う」、松下は「普段は大きい声で怒鳴ったり人を傷つけるようなことはしないので、森田さんとのシーンは心配でしたが、共演した森田望智さんが全部を受け止めてくれて、賢人も僕の感情的な芝居を冷静に受け止めてくれて、みんなが僕を田島にしてくれました」と回答。

また武井は「田島はどんどん削られていく役に、心配になるくらい没頭されていて、近寄りがたい空気を纏っていました。山﨑さんは現場でも優しい雰囲気でしたが、それにみんなが翻弄されているような感じで恐怖さえ覚えました。お二人のお芝居を近くで見させていただき光栄でした」と語った。

舞台挨拶の終了後には、登壇者たちが観客とともに記念撮影を実施。客席からは惜しみない拍手と歓声が送られ、会場は最後まで熱気に包まれた。

上映後には、世界に先駆けて本作を鑑賞した現地のファンからも熱烈なコメントが寄せられた。「山﨑賢人さんの演技に翻弄された!」「キャストの皆さんの演技が本当に素晴らしくてハラハラした」と出演者たちの演技を称賛する声をはじめ、「普段あまりミステリーは観ないが、凄まじい緊張感と圧倒されるような感覚を味わった」「原作以上に引き込まれ、絶対にもう一度観たいと思わされた」と、作品の完成度を高く評価する声も相次いだ。「『殺人の門』、ファイティン!」という熱いエールも飛び出し、ワールドプレミア上映は盛況のうちに幕を閉じた。

『殺人の門』は2027年2月19日に全国公開。

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