おびただしい数の“血みどろ映画”「夏のホラー秘宝まつり」がやってくる!
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残虐・スプラッター系からスリラーまで、過去の名作を豊富にラインナップ!
今年で8回目を迎える「夏のホラー秘宝まつり2021」がこの夏、東京、名古屋、大阪、京都の4都市で同時開催される。このたび、ポスタービジュアルとともに、上映作品群の中核を担う34作品のラインナップが公開された。
代表3部作から晩年の低予算映画、ドキュメンタリーまで。ルチオ・フルチに迫る映画祭
ポスターは、今回日本初上映となる4Kレストア版『ビヨンド』の場面写真を使用。イタリアン・ホラーのムードが横溢する強力なラインナップを予感させる。
実際、今回公開されたラインナップには、イタリアン・ホラーのルチオ・フルチ監督の『ビヨンド』『地獄の門』『墓地裏の家』4Kレストア版など、日本初上映を含む13本が含まれている。
ルチオ・フルチは、ジョージ・A・ロメロ監督『ゾンビ』(78年)の続編を名乗って作られた『サンゲリア』(79年)が世界的大ヒットを記録した後、神父の背徳行為により地獄の門が開いた町を描くゾンビ・ホラー『地獄の門』(80年)、古い屋敷の地下で、これまた“地獄門の決壊”をテーマに掲げたスプラッター・ホラー『ビヨンド』(81年)の3部作で、残酷描写に特化したホラー映画の巨匠としてのポジションを獲得した。
しかし80年代後半、イタリアのホラー映画ビジネスが崩壊すると、ルチオ・フルチは、低予算ホラー作品ばかり制作することを余儀なくされる。遺作は『ヘルクラッシュ!/地獄の霊柩車』(91年)で、96年に死去。死因は糖尿病の注射を打ち忘れたためと言われるが、自殺とみる説もある。
本映画祭では、3部作に続き81年に製作された残虐シーンオンパレードの代表作『墓地の家』や、69年に製作されたストリッパーを描いたスリラー『女の秘めごと』、77年製作の豪邸の妻を襲う恐怖を描くサスペンスホラー『ルチオ・フルチのザ・サイキック』、『フラッシュダンス』のヒットに便乗して製作された女子生徒連続殺人事件を描いた85年製作の『ルチオ・フルチのマーダロック』といった日本初上映作品も公開される。
また、ルチオ・フルチに迫るドキュメンタリー映画『フルチトークス』(21年)や『フルチ・フォー・フェイク』(19年)も日本初上映され、ルチオ・フルチを生んだ背景にも迫る映画祭となっている。
『エイリアン』『13日の金曜日』の原器も
さらに本映画祭では、マリオ・バーヴァ監督の特集として、昨年とは異なる9本を新たにセレクトして上映する。
マリオ・バーヴァは、ティム・バートン、クエンティン・タランティーノ、マーティン・スコセッシ、デヴィッド・リンチ、ギレルモ・ デル・トロらに影響を与えたイタリアン・ホラー映画の父。
モノクロのゴシック・ホラー『血ぬられた墓標』(60年)に続くカラー作品『白い肌に狂う鞭』(63年)が名作と評価されると、その後ダリオ・アルジェント監督『サスペリア』に代表されるイタリアン・スリラーの原点と言われる『知りすぎた少女』(63年)を製作。
その後も、リドリー・スコット『エイリアン』に影響を与えた『バンパイアの惑星』(65年)、ジャパニーズ・ホラーに大きな影響を与えた『呪いの館』(66年)をリリース。『血みどろの入江』(71年)は後の『13日の金曜日』シリーズへと繋がる。76 年の『ザ・ショック』を遺作に、80年に死去した。息子は『デモンズ』シリーズで知られるホラー映画監督ランベルト・ バーヴァ。
この映画祭では、ある日記を手にしたモデルの美女たちが次々と殺される『モデル連続殺人!』(63年)や、少女が殺人事件を目撃したものの幻覚か疑い出すサスペンス『知りすぎた少女』といった日本初上映作品などが集められた。
そのほか、ルチオ・フルチ、マリオ・バーヴァと並ぶ名監督ダリオ・アルジェントの『四匹の蠅』や、20年ぶりのリバイバル上映となるミヒャエル・ハネケ監督『ファニーゲーム』など、物議を醸した“名作”が目白押しとなっている。
[上映作品]
●ルチオ・フルチ特集上映
『ビヨンド《4Kレストア版上映》』
『地獄の門 《4Kレストア版上映》』
『墓地裏の家 《4Kレストア版上映》』
『女の秘めごと』
『ルチオ・フルチのザ・サイキック』
『マンハッタン・ベイビー』
『ルチオ・フルチのマーダロック』
『イノセント・ドール虜』
『怒霊界エニグマ』
『サンゲリア2』
『ルチオ・フルチのクロック』
『ルチオ・フルチのホラー・ハウス』
『ルチオ・フルチの新デモンズ』
『フルチトークス』
『フルチ・フォー・フェイク』
●マリオ・バーヴァ特集上映
『モデル連続殺人!』
『知りすぎた少女』
『白い肌に狂う鞭』
『ファイブ・バンボーレ』
『クレイジー・キラー 悪魔の焼却炉』
『処刑男爵』
『ラビッド・ドッグス』
『ブラック・サバス 恐怖!三つの顔』
『新エクソシスト 死肉のダンス』
●その他
『四匹の蠅』
『ファニーゲーム』
『悪魔の受胎』
『ショッカー』
『チェンジリング』
『宇宙からのツタンカーメン』
『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』
『悪魔のサンタクロース2』
『VAMP』
『エンボク』
[開催スケジュール]
東京・キネカ大森:8月6日〜9月2日
東京・アップリンク吉祥寺:8月13日〜9月9日
名古屋・シネマスコーレ:今夏
大阪・シアターセブン:8月
京都・アップリンク京都:8月6日〜8月26日
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