ゲイリー・オールドマン、禁酒中に演じるアルコール依存症の文豪は「共感できる人物」
#ゲイリー・オールドマン#パオロ・ソレンティーノ#パルテノペ ナポリの宝石
圧倒的な映像美で〈21世紀の映像の魔術師〉と呼ばれ、人生の悲哀と幸福を表現するイタリアの巨匠パオロ・ソレンティーノ監督による『パルテノペ ナポリの宝石』の日本公開が迫り、ソレンティーノ監督作への出演が叶った名優ゲイリー・オールドマンのインタビュー映像が公開された。
・20年経たハリー×ハーマイオニー×ロンの関係性にほっこり…『ハリポタ』同窓会
チーヴァーの中から湧き上がってくる感情が理解できた
本作は、ソレンティーノ監督初の女性を主人公に↓作品。人魚伝説が根付く南イタリア・ナポリに生を受け、街を意味する“パルテノペ”と名付けられた美しいひとりの女性の生涯を描く。
オールドマンが本作で演じるのは、“実在したアメリカの文豪”で、1950年代を中心に、J・D・サリンジャーやアーウィン・ショーらと同時代に活躍し、ピュリッツァー賞も受賞した著名なアメリカ人作家のジョン・チーヴァー。
フィクションの世界に突如として実在の人物の名で登場し、若年期のパルテノペに人生の大きなヒントを与える重要な役どころだ。
今回、ソレンティーノ監督が「もしもチーヴァーがイタリアにいた時代にパルテノペに会っていたら」と物語に登場させることを決意。そして同じく大ファンのオールドマンに役をオファーした。
かねてより大ファンだったという巨匠ソレンティーノを「監督は特別な存在さ。偉大な映画監督の1人だよ」と称賛する。
オールドマンはチーヴァーの代表作『泳ぐ人』を読んだこともあり、以前からよく知っている人物だったそうだ。
しかし、本作では実際のチーヴァーをなぞるのではなく、ソレンティーノ監督が生み出した“ジョン・チーヴァー”を独自のキャラクターとして演じるために、監督との会話や脚本に書かれていることを忠実に再現することに努めたという。
オールドマンは自身の役どころについて「カプリ島にあるアパートで、毎日彼は1人で過ごしている。いつも物悲しげで、酒に溺れているんだ。苦しみを感じないようにね。彼はスランプに陥り、悩んでもいる」と説明。
本作に登場するチーヴァーは、アルコール依存症に陥っており、1970年代において自身のセクシュアリティに対する苦悩も相まって、自由を手にすることができずにおり、将来に希望を見出す若きパルテノペとは対照的な存在として描かれる。
チーヴァーについて「私も若いころは多くの苦しみを経験し、よく酒を飲んだから、チーヴァーの中から湧き上がってくる感情が理解できた。羞恥心、罪悪感、自己嫌悪、疑心暗鬼……そういったものの全てが、一歩目として酒を飲ませるんだ」と語る。
現在に至るまで27年間禁酒を続けるオールドマンにとって、彼は共感できる人物だったという。
本作のストーリーについては、「登場するのは架空の人物たちだが、その時代に生きた実在の人物も登場する。そしてその人物に主人公のパルテノペが出会う。2人は夜の海を行き交う船のようにすれ違い、その瞬間にキスをして別れる」と詩的に表現。
本作で映画初出演となった、主人公パルテノペを演じるセレステ・ダッラ・ポルタについて「この映画の出演によって彼女の人生がすっかり変わってしまうだろうから、守ってあげたいと思ったよ」と優しく語る。
そして「私は、彼女をとても大切に思っていて、それは私たちの映画の中での関係と同じさ。私にはキャリアもあり年を取っているが、彼女は完全にまっさらだ。作家になる夢を抱いていたパルテノペが、ずっと年上でキャリアがある人に出会ったようにね。個人的なダイナミズムは、クリエイティブな活動と作用しあうものさ」と劇中と同様に絆を深めたことを明かした。
言葉の端々から、名優の深い役作りが明かされる映像となっている。
『パルテノペ ナポリの宝石』は2025年8月22日より全国順次公開。
PICKUP
MOVIE
INTERVIEW
PRESENT
-
『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ジャパンプレミアに15組30名をご招待!
応募締め切り: 2025.08.25 -
『Pacific Mother パシフィック・マザー』オンライン試写会に20名様をご招待!
応募終了: 2025.08.17