『悪魔の植物人間』
『アングスト/不安』
『サイコマニア』
『サンフランシスコ連続殺人鬼』
『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』
『ハンガリー連続殺人鬼』
『マッドボンバー』
『爆走!狼男』
『変態村』
『荒野の千鳥足』
『アメリカン・サイコ』
気が滅入る特集上映「大暴走・野蛮地獄」

メインストリームのエンタテイメントとは対極にある辺境系映画の魅力!

昨年1月に緊急開催されて話題となった気が滅入る特集上映「狂人暴走・大激突」の第2弾「大暴走・野蛮地獄」が、5月20日から6月9日の日程にて緊急開催されることに決定。日本初上陸や日本初上映も含む、滅多にスクリーンで見ることのできない野蛮極まりない映画群が集結する。

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今年は昨年の5作品から全11作品に作品数が拡大。『マッドボンバー』(72年)は、昨年の「狂人暴走・大激突」で上映を待望されていた全篇に異常性充満する孤高の怪作だ。連続爆弾魔、連続暴行魔、サイコ刑事が三つ巴の大追撃戦を繰り広げる。

さらに映画史上最高の“ひどい映画”と言われるイギリスの暴走族映画『サイコマニア』(72年)に加え、バイカー映画に黒魔術、蛇おどり、狼男を加えたアメリカ映画『爆走! 狼男』(71年)が日本初上映。黒魔術暴走族映画の英米の頂点である2作がともに上映されることは世界的に稀なことだろう。

ゾディアック事件を初めて映画化した『サンフランシスコ連続殺人鬼』(69年)も今回が初の正式上映となる。公開当時、自己顕示欲の強い犯人が必ず映画館に現れるという予測のもと、犯人捕獲のために映画館に張り込みを続けたトム・ハンソン監督ほかスタッフ、キャストの覚悟と執念が、作品の完成度とは関係なくスクリーンから伝わってくる。

また凄絶なおもてなしとビールのあまりの美味しさに我を忘れる男の“ビール・インフェルノ”を描く豪州映画『荒野の千鳥足』(71年)、悪意のない善良な男が偶然変態村に迷い込んでいたぶられる猛地獄『変態村』(04年)がひさびさの上映となる。

他にはチャールズ・マンソンとファミリー誕生を綴った『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』(18年)、57年〜67年にかけてハンガリーを震え上がらせた殺人鬼の実話『ハンガリー連続殺人鬼』(16年)、昨年から引き続き『アングスト/不安』(83年)、『アメリカン・サイコ』(00年)、『悪魔の植物人間』(73年)が上映となる。

どれも絶望感、不快感、そして鑑賞後に凄まじい徒労感に襲われる強烈な作品ばかり。メインストリームのエンタテイメントとは対極にある、辺境系映画の魅力を存分に堪能することのできる特集上映だ。

「大暴走・野蛮地獄」は5月20日より開催される。