イロヴァイスク市占領を巡るウクライナ軍とロシア軍の激戦。現在のウクライナ侵攻に直結する戦争映画

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2014年、クリミア併合問題を巡ってウクライナとロシアが対立

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続くなか、ウクライナの戦争アクション映画『ウクライナ・クライシス』(19年)が注目を集めている。2014年にウクライナで起きた内戦「イロヴァイスクの戦い」をもとにした本作は、イロヴァイスク市占領を巡るウクライナ軍とロシア軍の激戦を描いており、現在のロシア・ウクライナ情勢に直結するような内容になっているのだ。

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2014年、クリミア併合問題を巡り、ウクライナとロシアが対立。ウクライナ軍と、親ロシア派の反政府軍による内戦が勃発した。ウクライナ義勇兵で構成されたドンバス大隊は、反政府軍に占領されたイロヴァイスク市を攻撃。激しい市街戦の果て奪還に成功するが、ロシア軍の参戦により、逆に包囲され窮地に陥ってしまう。

その後、ウクライナはプーチン大統領同意のもと親ロシア派と停戦合意に達した。ウクライナ軍は戦闘停止区域「人道回廊」を通って撤退を開始。だが、脱出中の部隊に対し、ロシア軍の攻撃が開始された。この結果、多数のウクライナ兵が戦死することとなった。

予告編は「2014年3月」というテロップとともに戦場へと向かうウクライナ軍から始まる。兵士はピースサインを出してリラックスした様子だが、画面に「2014年7月」の文字が浮かび上がるとともに激しい戦闘が始まる。ウクライナを舞台にした映画『ひまわり』(70年)を連想させる、ひまわり畑で繰り広げられる銃撃戦のあと、本格的な市街戦へと突入。兵力的に劣るウクライナ軍は過酷な戦いを強いられることになる。