高倉健、菅原文太から学んだ演技の理念! 俳優はカメラの前で泣いたらあかん

#入江悠#北風アウトサイダー#在日朝鮮人#実話#崔哲浩

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朝鮮人も日本人もみんな人間だから、仲良くできる時代が必ず来る

大阪・生野にある在日朝鮮人の町を舞台に兄妹の絆を描く実話の映画化『北風アウトサイダー』が、2月11日より劇場公開される。これに先駆けて90秒版予告編が公開された。

・人種的偏見に遭いながら、貧しくとも笑いと励ましを忘れない家族のドラマ

 

2007年に映画監督の入江悠とともに劇団いろは野良犬弾を設立した、俳優であり劇団主催者でもある崔哲浩が自ら監督、脚本、主演を務め、その意思を汲んだスター級の演劇人が勢ぞろいした『北風アウトサイダー』。崔の実話をもとに、人種的偏見に遭いながら貧しくとも笑いと励ましを忘れない家族が力をあわせ、次々と襲いかかる人生の避けがたい不条理と戦う人情劇である。

「朝鮮人も日本人もみんな人間だから、仲良くできる時代が必ず来る」というオモニ(母)の言葉を胸に、4人兄妹がオモニ食堂で一緒に働く仲間や日本のヤクザの組に入った旧友らと協力。店の借金返済や一方的な価値観を押し付ける在日朝鮮統一連合会などの難題に立ち向かう。

崔監督は、主人公ヨンギは自分自身だと語っている。さらに幼少期からの体験を兄弟3人のエピソードとして散りばめ、「隣も、隣の隣も在日コリアンだったので、親族、家族のように育った在日コリアンの身近な体験を全部取り入れました」と解説する。

演技に関しては高倉健との共演が強い影響を与えているという。「僕が20数年前に『ホタル』(01年)という映画で高倉健さんと共演した時に、健さんはカメラの前では一切泣かなかったんですよ。撮影が終わってスタッフがバラシ出したら、おもむろに歩き出し、40分位泣いていらっしゃったんです。僕の中では、『女優はカメラの前で泣いていいけれど、俳優はカメラの前で泣いたらあかん』という健さんや(菅原)文太さんの理念が10代の頃からあるんです」

『北風アウトサイダー』が2月11日より劇場公開される。