1年間で3作すべてがベルリン、ヴェネチアに出品される快挙を成し遂げた北欧の鬼才ダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の作品が日本初上陸となった。しかも、自然と文化の美しい街、オスロから届く「恋」「愛」「性」にまつわる3作品が一挙公開されることで話題となっている。
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ノルウェーのダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督が描く人間の“おかしみ”
第75回ベルリン国際映画祭にて、ノルウェー映画で初めて最高賞〈金熊賞〉を受賞したダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の『DREAMS』。今回、トリロジーとして制作された『LOVE』『SEX』とともに、特集上映「オスロ、3つの愛の風景」として、3作品が一挙に上映される。
女性教師に恋をした17歳の少女の赤裸々な初恋手記をめぐる『DREAMS』、2人の医療従事者が様々な愛の形を模索する『LOVE』、妻子がいる男性がとある体験から“らしさ”を再考する『SEX』。
3作に共通するのは、自らの心の奥底にある欲望に気づいた人々が繰り広げる、ウィットに富んだ会話の数々。正義のジャッジを下すことなく、これまでに刷り込まれてきた価値観と内から湧き出てくる感情を、穏やかに、時には葛藤し紐解いていく人々の姿に、観客は共感し、戸惑い、そして未知の刺激と余韻を得るだろう。
さらに、日常的に使用されるフェリー、ランドマークであるオスロ市庁舎、煙突のある家々など、ノルウェーの首都・オスロならではの自然と文化が融合する美しい景色が広がり、人々の優しくささやかな営みを映し出している。
エリック・ロメールから多大な影響を受けたというハウゲルード監督は、ベストセラー小説家や図書館の司書といった異色の経歴を持つ。
長編映画デビュー作『I Belong』(英題/12年)や『Beware of Children』(英題/19年)がノルウェー・アカデミー賞(アマンダ賞)を席巻するなど、現代社会で生きる人間の“おかしみ”を描く作風が、北欧で支持を得てきた。
今回解禁された予告編でも、その一端を体感することができる。
『DREAMS』では初めての恋に夢中になる主人公ヨハンナの姿と、彼女が書いた手記を見た母と祖母が翻弄される姿が映し出され、3世代の思いもよらない物語の展開を匂わせる。
続く『SEX』は妻子がいる男性の「男とセックスをした」という衝撃の発言から、さらにそれを妻にも話したと飄々と告げ、次から次へと意表を突かれるような会話が起きることを予感させる。
『LOVE』では、「結婚する必要はない」と言い切るもどこか迷いがある女医のマリアンヌの姿が映し出され、愛することに不器用な大人たちが本音をさらけ出すしっとりした物語を想起させる。初めての感情に出会った主人公たちのその先の物語を予感させる。
(C)Motlys
ビジュアルにおいても、『DREAMS』では緑色のマフラーをしたヨハンネの恍惚とした表情、『LOVE』では主人公のマリアンヌとトールが向かい合い、『SEX』には煙突そうじ人の2人が屋根で話し込んでいる姿が。「恋」「愛」「性」という答えのない永遠の問いを探求する姿勢が見て取れる。
特集「オスロ、3つの愛の風景」は2025年9月5日より全国順次公開。
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