え、泣ける…別の人と、異なる時間軸にいられたら──

#アカデミー賞#カンヌ国際映画祭#ノルウェー#ロマンティックファンタジー#わたしは最悪。

わたしは最悪
(C)2021 OSLO PICTURES - MK PRODUCTIONS - FILM I VÄST - SNOWGLOBE - B-Reel ‒ ARTE FRANCE CINEMA

『わたしは最悪。』全てが静止する本編特別映像

第94回アカデミー賞脚本賞と国際⻑編映画賞ノミネート、第74回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したノルウェー発の異色作『わたしは最悪。』が7月1日に公開される。このたび、デジタル処理一切なし、主人公の恋のために世界の時間が全て静止するシーンの本編特別映像が公開された。

映像は「コーヒーは?」「ちょうだい」アクセルとユリヤのいつも通りの朝の様子から始まる。

しかし、ユリヤがキッチンのライトを付けた瞬間、世界の全ての時間が止まってしまう。戶惑いつつも全てが静止した美しいオスロの街中に駆け出すユリヤ。彼女が真っ先に向かったのは、あるパーティーで出会って以来、心から離れなくなってしまっていた魅力的な男性・アイヴァンがいる場所だった──。

この印象的なシーンを「とてつもなくロマンチックなシーン」だと言うトリアー監督。そのこだわりについて次のように語った。

「一夫一婦制の境界線を楽しみながら、『でも、すべてを止めて、恋人と異なる時間軸にいたい』というユリヤの気持ちの揺れを表現したものだ。デジタルの効果も使いたくなかったから、本物の人間がじっと立ち、風は木立や人間の髪を揺らしているんだよ。この場面は究極のロマンチックなファンタジーだよ」

人生の脇役に甘んじてきた女性が新たな恋に出会うとき

学生時代は成績優秀でアート系の才能や文才もあるのに決定的な道が見つからず、いまだ人生の脇役のような気分のユリヤ(レナーテ・レインスヴェ)。そんな彼女にグラフィックノベル作家として成功した年上の恋人アクセルは、妻や母といったポジションをすすめてくる。

ある夜、招待されていないパーティに紛れ込んだユリヤは、若くて魅力的なアイヴィンに出会う。新たな恋の勢いに乗って、ユリヤは今度こそ自分の人生の主役の座をつかもうとするのだが──。

『わたしは最悪。』は、7月1日に公開される。