林裕太の“泣きそう”発言や青いハンカチの一幕で客席もほっこり
映画『君の顔では泣けない』の公開記念舞台挨拶が11月14日に行われ、芳根京子、髙橋海人、林裕太、坂下雄一郎監督が登壇した。“入れ替わり”という難役に共に挑んだ芳根と髙橋は、撮影からプロモーションまでのエピソードを“戦友”らしく語り、さらに林も、この場だからこそ明かせる裏話を披露し、終始和気あいあいとした雰囲気に包まれた。
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全国約196館での生中継の中、登壇者たちがステージに並ぶ。中継カメラに向かって手を振りながら、坂平陸を演じた芳根は「公開を迎える事が出来て本当に幸せです。みんなで大切に育ててきた我々の子どもを皆様に『届け!』とする今日はなんだか夢のようです!」と、念願の封切りに胸いっぱいの様子を見せた。

水村まなみを演じた髙橋も「暑い中で撮影を頑張って苦楽をともに過ごした仲間たちとの日々を思い出してエモーショナルな気持ちになります。上映前のワクワクした観客の皆様の顔を見ながら、嬉しい気持ちでいっぱいです」と心境を明かした。
映画化にあたっては、“15歳から30歳の男女が入れ替わる”という新たな設定に新鮮味を感じたという坂下監督。キャスティングでは映画『Arc アーク』(21年)の芳根、連ドラ『だが、情熱はある』の髙橋に注目したといい、「自分が思う、演技が上手い人にお願いしようと思った。『Arc アーク』『だが、情熱はある』のお2人はトリッキーな役だったけれど、今回の役もトリッキーな役なので、親和性があるのではないかと思った」と起用理由を語った。
陸の弟・坂平禄を演じた林は「入れ替わることのコミカルさがあるのかと思って物語を辿って行ったら、思いがけず人間の色々なところが見えてくる物語だった。自分の体や心の距離についても考えさせられて面白かった」と、本作ならではの魅力を述べた。

ここで、原作者・君嶋彼方からサプライズの手紙が紹介された。
「(芳根と髙橋の)お2人は、本当に見事に陸とまなみを演じきってくださいました。性別を主張しすぎない細やかな演技は言わずもがなですが、何よりもお2人の醸し出す雰囲気が素晴らしく、原作者にもかかわらず『もっとこの2人のやり取りを見せてくれ!』と思いました。『君の顔では泣けない』は小説としてはもうこれ以上書くことのない作品だと思っていたのですが、芳根さんの陸を見て『もっと陸のことが書きたい』と強く感じてしまいました。髙橋さんのまなみも素晴らしく、原作ではほとんど内面が見えない難しいキャラクターだったにもかかわらず、感情豊かに表現してくれていました」。
原作者の温かな言葉に会場が優しい空気に包まれるなか、芳根は「とても嬉しいですね。原作の先生がどう思われるかって、私たちも怖い部分でもあって、それでも、”もっと陸を好きになる”、なんて嬉しいんでしょう。そんな光栄なことあるんだなって思います。そしてその先の陸私もぜひ読ませてもらいたいなと思ったので楽しみにしております」と感激の様子。
髙橋も「グループとしての活動の時もそうだけれど、世の中の皆さんに自分たちの作品を出す前に、自分たち作る側の人間が満足した気持ちで送り届けることがエンターテインメントとして素敵なことだと思っています。作品を作る中でハードルが高いのが原作の先生を納得させることでもあるし、原作者の先生は作品を作っていく中でのボスでもあるので、凄く安心しました。ムチャクチャ嬉しかったです。胸を張って皆さんに見ていただけると思いました」と、原作者からの太鼓判に胸を撫でおろしていた。
さらに坂下監督も「この物語の0を1にした方なので、初号試写にいらっしゃった時、本当に一番緊張しました。緊張するというか、この方が“ダメ”と言ったら、他の人全員が“良い”と言っても、それは何か違う気がするというような方なので、そう言っていただけてすごくよかったです」と率直な気持ちを吐露した。

最後に、林が「この映画を見て、色々な思いを抱えてくださると思うんですが、“誰かのことを好きになる”というのは、“その人がその人でいるから好き”ということで、そう言えるのはその人を本当に愛しているということなんだなと、僕は思えました。この映画を見終えると、それぐらい自分のこと、他者のことを考えられるような作品だと思っています」と真っ直ぐに想いを伝えた。
続いて髙橋は「自分の人生で選択する分岐点は沢山あると思うけれど、それを自分の考えと体を持って選んで進んでいけるのは幸せなことだと気づかされました。それから今まで歩んできた自分の道のりがかけがえのない素敵なものだと自分を肯定できるような、そんな気持ちにさせてくれる『君の顔では泣けない』に出会えたことに胸がいっぱいになりました」と、目を潤ませながら感謝を述べた。
同じく主演の芳根は「この作品が少しでも皆さんの心に残れば良いなと、今はそう思います」と声を震わせながら、「この場をお借りして髙橋君、本当にありがとうございます! 撮影中も初号を見ても不安で…でも髙橋君と色々な取材を受ける中で少しずつ氷が溶けていく感覚というか、怖いけれど、髙橋君とだったら大丈夫だと思えた。本当にまなみが髙橋君で良かったなと思うし、一緒に戦うのが髙橋君で良かったなと思う。あ、なんだか泣きそう。お互い?」と感極まり、髙橋も「芳根ちゃんの顔を見ていると泣きそうになります」とウルウル。

しかし髙橋が青色のハンカチをポケットから取り出し、芳根に紳士的に差し出すと、芳根は「あ、一旦大丈夫!」と意外にも冷静に拒否。すかさず林が「僕が泣きそう!」と青いハンカチで目元をぬぐい、場内にはすすり泣きと笑いが入り混じるアットホームな空気が広がった。
芳根は「またご一緒出来るのかなと、これからが楽しみになりました。この場をお借りして、ありがとうございました!」と改めて髙橋に頭を下げ、髙橋も「こちらこそありがとうございます」と感動の笑み。
最後に髙橋は、映画のイメージカラーであるブルーのハンカチをひらひらと振りながら、会場と全国の観客に手を振って舞台挨拶を締めくくった。
『君の顔では泣けない』は現在公開中。
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