ヨシタケシンスケ描き下ろしイラストが、カンヌを騒がせたすれ違いファンタジーの世界観を写し出す

#カンヌ国際映画祭#ユニバーサル・ランゲージ#ヨシタケシンスケ

(C) 2024 METAFILMS
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カンヌ国際映画祭の映画作家の発掘と支援を目的とした部門・監督週間において、史上初めて最高賞となる観客賞を受賞したことで話題となっている映画『ユニバーサル・ランゲージ』。“もしもの世界”を舞台にした本作の日本オリジナルとなるスペシャル動画と、絵本作家のヨシタケシンスケ氏によるイメージイラストが、このたび公開された。

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ちょっとズレてる人々が織りなす“すれ違い”の世界

物語の舞台は、ペルシャ語とフランス語が公用語になった、“もしもの世界”のカナダ・ウィニペグ。

暴れまわる七面鳥に、新調したメガネを奪われたと語る少年・オミッドは、学校の先生に黒板の字が読めるようになるまでは、授業を受けさせないと理不尽な待遇を受けてしまう。

同情した同級生のネギンと姉のナズゴルは、凍った湖の中に眠る大金を取り出して、新しいメガネを買ってあげようと思いつく。

姉妹は、大人にお金を取り出すためのアドバイスを求めるも、街の住民たちは、みんなちょっとヘンテコな人たちばかりで、なかなか良い助言がもらえない。

そんななか、廃墟を観光スポットとして紹介する奇妙なツアーガイド・マスードや、仕事に嫌気が差して自暴自棄になったマシューも登場、展開が一転していく……。

本作の監督はカナダ首相の座を巡る権力争いを皮肉と遊び心たっぷりに描いたブラック・コメディ『The 20th Century』がベルリン、トロントなど主要な国際映画祭を始め、全世界で絶賛された実験映画監督と知られるマシュー・ランキンだけあって、シニカルかつどこか心温まるファンタジーとなっている。

今回公開された日本オリジナルのスペシャル動画では、うだ“もしもの世界”のカナダ・ウィニペグに行こう! という観光誘致がコンセプト。

マスードとによって、レンガ造りで奇怪な模様が施されているオシャレなアパートや、雪が積もったベンチ、営業していないショッピングモールといったスポットが紹介されていく、奇妙な味わいの映像だ。

また、絵本『りんごかもしれない』などで知られる、絵本作家のヨシタケシンスケが本作をイメージして描いたイラストでは、同級生のメガネを買うために奮闘する主人公のネギンと姉のナズゴル姉妹がかわいらしく描かれている。

メガネを無くした同級生のオミッドや、マスード、仕マシューといった不思議なキャラクタたち勢揃いで、「おかしくて気まずくてあたたかいただずまい。」というメッセージが添えられた一枚となる。

いずれも、ちょっとズレてる人々が織りなす“すれ違い”の世界を十二分に表している。

『ユニバーサル・ランゲージ』は2025年8月29日より公開。