本木雅弘と小泉今日子、繋いだ手が表す深い絆。中島みゆきからの応援コメントも!

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『海の沈黙』
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『海の沈黙』
『海の沈黙』

本木「同時代の芸能界を生きてきた歴史も交錯し、映り込んでいる」

本木雅弘を主演、小泉今日子を共演に迎え、倉本聰原作・脚本を映画化した『海の沈黙』。本作より、本木&小泉の小樽での再会シーンを映し出した新場面写真と、いしだあゆみ、小倉智昭、中島みゆき、風吹ジュンら各界著名人からの応援コメントを紹介する。

・小泉今日子「わたしも本木雅弘さんも10代の頃に出会って…」かつての恋人同士演じる2人が東京タワー点灯式でロマンチックに大ヒット祈願

『前略おふくろ様』『北の国から』『やすらぎの郷』など数々の名作を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想し、「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマを、『沈まぬ太陽』(09年)『Fukushima 50』(20年)の若松節朗監督が映画化した本作。北海道・小樽を舞台に、人々の前から姿を消した天才画家が秘めてきた想い、美と芸術への執念、そして忘れられない過去が明らかになる時、至高の美と愛の全貌がキャンバスに描きだされる。

世界的な画家、田村修三の展覧会で大事件が起きた。展示作品のひとつが贋作だとわかったのだ。連日、報道が加熱する中、北海道で全身に刺青の入った女の死体が発見される。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件を機に人々の前から姿を消した津山竜次だった。

かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻・安奈は北海道へ向かう。もう会うことはないと思っていた竜次と安奈は、小樽で再会を果たす。しかし、病は竜次の身体を蝕んでいた。残り少ない時間の中で彼は何を描くのか? 何を思うのか? 彼が秘めていた想いとは?

孤高の画家・津山竜次を本木雅弘が演じ、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂、菅野恵、萩原聖人、村田雄浩、佐野史郎、田中健、三船美佳、津嘉山正種が共演。日本映画界の豪華キャストがここに結集した。

今回紹介する新場面写真は、本木演じる天才画家・竜次が、小泉演じる、かつての恋人・安奈と再会したシーンで手を取る瞬間と、再会した時の安奈を映し出したもの。竜次と安奈は、現在の安奈の夫である田村の展覧会での贋作事件をきっかけに30数年ぶりに小樽で再会を果たすが、演じた本木と小泉自身も82年にデビューしてから42年来の同志。本作は32年ぶりの共演となる。

『海の沈黙』

本木は小泉とのシーンについて、「竜次と安奈というだけでなく、同時代の芸能界を生きてきた私と小泉さんの歴史も交錯し、映り込んでいると思います」と、デビューから現在までのお互いを知っているからこその2人のシーンを振り返る。

また小泉は、「(竜次と安奈)2人とも、若かりし頃の思い出とか、消えないわだかまりとか、感情の下にたまった澱のようなものが、ずっと人生に影響していたんだと思います」と話し、「周囲がどんなに批判していても、きっと心のどこかで彼を肯定していた」と、大人のラブストーリーとしての本作の2人の関係や、それぞれの想いを明かす。

倉本作品に出演するのはこれが初となる本木だが、「40年来の同志である小泉さんとの共演にはリアルな感慨もあり、監督や中井さんの支えによって、不思議なアンサンブルが生まれました」と、小泉との共演を経て乗り切った作品への手ごたえも語る。

原作・脚本の倉本聰、監督の若松節朗、そして本木雅弘、小泉今日子をはじめ、日本映画界を代表する豪華キャスト陣による重厚な人間ドラマ、そして贋作事件をきっかけに再会した2人の愛の物語を、ぜひ劇場で堪能してほしい。

さらに、倉本聰の仕掛けた渾身のドラマに、草刈民代、風吹ジュン、黒木メイサら豪華俳優陣をはじめ、タレントの小倉智昭、小説家の桜木紫乃などから応援コメントが届いた。

草刈は「時代に流され、本来どうあるべきか見失いがちな今、この作品を見て、失ってはいけないものについて深く考えさせられた」、小倉は「本木雅弘とベテラン俳優人がその演技力で、芸術のみならず、全ての才能に対する大きな警鐘を打ち鳴らす」と作品のメッセージ性に触れた。

黒木メイサは「淡々とながれる映像、美しい光、丁寧な時間が流れる中、静かに心を揺さぶられる…」、桜木紫乃は「俳優陣の抑制された演技と美しい映像に、心が絡め取られてゆくのを感じました」、風吹ジュンは「凛とした映画作品!」と、本作の豪華俳優陣の演技力と若松監督が手掛けた映像の美しさに太鼓判を押した。

■いしだあゆみ(俳優)

冒頭のシーンで一気に吸い込まれ、あっという間の時間でした。大人の恋を背景に主人公に乗り移って倉本聰さんの世界を表現。映像も含む芸術作品は完成ではなく作者が納得いくものであるべき。本物よりも美しい偽物があっても良い。それは恋も…。「美しいものはただ記憶として心の奥に刻まれていればいい」。この台詞がすべてを物語っていて、芸術も恋も他人の評価ではなく人々の心の奥に残るものである事を訴えたい。そんな心の叫びを若松組の皆さんが一丸となって形にされ、数々の記憶に残る美しさを表現されてきた倉本聰さんの作品の集大成を感じた映画です。

■小倉智昭(タレント)

1枚の絵の秘密が美術界への警告と一途の人間愛を生み、壮大なドラマになる。倉本聰渾身の脚本。監督は『Fukushima50』で原発事故の再現性の高さで問題提起した若松節朗。絵の価値はどこにあるのか。師、画廊、百貨店、評論家、マスメディアによって大方の価格は決まる。株や不動産とともに、絵もまた投資の対象である。価格は本当に画家の力なのか、本木雅弘とベテラン俳優人がその演技力で、芸術のみならず、 全ての才能に対する大きな警鐘を打ち鳴らす。そして倉本聰が描く至高の愛とは…。

■草刈民代(俳優)

倉本聰先生の作品には、不器用だけれど気骨があり、不屈で胆力のある人が登場する。その不器用で魅力的な人物を中心に湧き起こる人間模様に、痛みを感じたり、共感したり、笑わされたりしながら、どれだけ心を動かされてきただろうか。今回の主人公は、世間の常識や評価をものともせず、ただひたむきに「美」を追求し続けた孤高の画家だ。時代に流され、本来どうあるべきか見失いがちな今、この作品を見て、失ってはいけないものについて深く考えさせられた。

■黒木メイサ(俳優)

孤高という存在はどこから生まれるのだろうか。孤高の画家と、画壇に認められた画家。画壇という狭い世界からはじかれても尚、孤高は己を貫き、世界から認められた者も、かつての天才を認めざるをえない。天才たちの孤独、葛藤を凡人は理解することはできない。それでも「美しいということ、それは絶対だ」(中井貴一)。淡々とながれる映像、美しい光、丁寧な時間が流れる中 静かに心を揺さぶられる…久々に映画というものを見ました。

■桜木紫乃(小説家)

表現という魔物に取り憑かれると、人の一生など易々とのみ込まれてしまう。俳優陣の抑制された演技と美しい映像に、心が絡め取られてゆくのを感じました。

■中島みゆき(シンガーソングライター)

誰かを信用するとは、どういうことなのだろうか。 その誰かならば自分に害を及ぼさない、と踏むことなのだろうか。 誰をも自分のエサにすることなく生きたければ、誰をも信用しないという道もある。ただし、その道は、真っ暗闇だ。

■風吹ジュン(俳優)

凛とした映画作品! 嫋やか(たおやか)な恋の記憶は前奏なのか、富貴な牡丹は伝説として! そして蕾のままのアザミに夢は託され? 3人の女性は先生だから描ける至高の恋愛?

『海の沈黙』は現在公開中。