“日本文化の描写”がより正統なものになるよう尽力し続けてきた功績が評価される
真田広之がアメリカの業界誌「The Hollywood Reporter(THR)」による、ハリウッドにおける“多様性、公平性、包括性”(DEI)を推進する業界のリーダー40人のパワーリスト「変革の力(Forces for Change」の1人に選出された。
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『ブラック・パンサー』シリーズのライアン・クーグラー監督や『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』でアカデミー主演女優賞候補になったリリー・グラッドストーンらと共にリスト入りした真田は、俳優・プロデューサーとして、ハリウッドにおける日本文化の描写がより正統なものになるよう、舞台裏で尽力し続けてきた功績を評価されている。
主演とプロデューサーを務めたリミテッド・シリーズ『SHOGUN 将軍』(Disney+で配信中)では日本人スタッフのリクルートを手伝い、自分の撮影がない日も毎日現場にいたこと、作品がアメリカTV界のアカデミー賞とも言われるエミー賞で25部門にノミネートされ、本来1シーズン限りだった同作にシーズン2のオーダーがついたことも紹介された。
さらに、“変化をもたらすための原動力”として、1999年から2000年にかけてイギリスのロイヤル・シェクスピア・カンパニーの公演に参加した際のエピソードを本人が語っている。
「演劇プロデューサーのセルマ・ホルトに『あなたは日本人である以前に俳優です』言われました。私はロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに加わることを決意し、その後は国際的なプロジェクトを選ぶようになりました」。
『SHOGUN 将軍』は14日(現地時間)に発表される第76回プライムタイム・エミー賞でドラマ・シリーズ部門の作品賞、主演男優賞(真田)、主演女優賞(アンナ・サワイ)、助演男優賞(浅野忠信、平岳大)、監督賞(フレッド・トーイ)、脚本賞(レイチェル・コンドウ、ジャスティン・マークス、ケイリン・プエンテ)にノミネートされている。先駆けて発表された技術系などのクリエイティブ・アーツ・エミー賞では14冠という史上最多受賞記録を達成した。
先述のTHR誌のリストでは、クーグラーが社会的なテーマを含む多様なコンテンツを製作、有色人種を中心としたキャストとスタッフを雇用していること、グラッドストーンはルーツであるネイティブアメリカンの文化に焦点をあてる活動を評価された。
他にも映画芸術アカデミーのジャネット・ヤン会長、タイカ・ワイティティ監督、ジョーダン・ピール監督、ラテン系俳優でTVシリーズ「デスパレートな妻たち」などで知られるエヴァ・ロンゴリア、アカデミー助演女優賞候補(『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』)のタラジ・P・ヘンソン、『アメリカン・フィクション』で今年のアカデミー脚色賞を受賞したコード・ジェファーソン監督、自身がトランスジェンダーでクィアやトランスをテーマにした作品を製作して出演もしている俳優のエリオット・ペイジなどが選出された。
『哀れなるものたち』に出演し、ガザ地区の即時停戦を訴え続けるラエジプト系の俳優ラミー・ユセフもリスト入りしている。彼はパレスチナ支持の表明や停戦を呼びかける俳優たちがブラックリストに載せられないよう映画俳優組合(SAG-AFTRA)に求める公開書簡にもマーク・ラファロ、スーザン・サランドンらと共に署名している。
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