どんな時でもついつい子を思ってしまう母が選んだ「親としての気づきを与えてくれた5つの映画」

#映画

『パーフェクトワールド 君といる奇跡』
(C)2018「パーフェクトワールド」製作委員会
『パーフェクトワールド 君といる奇跡』
(C)2018「パーフェクトワールド」製作委員会

ラブコメ、アクション、ホラー……。どんな映画でも、ついつい“子育て”に結びつけて見てしまうママさんライターが、話題作をママ目線で取り上げたコラム「ついついママ目線」。2018年のベスト5を紹介します。

【ついついママ目線】2018年のベスト5作品

子育てに卒業って無いかもしれない。終わりがないように感じる長い長い道のりを歩いていると、当たり前のことってつい忘れがちになる。子どもは親を見ていること、親が子を愛すること。当たり前のことを気づかせてくれる作品との出会いは大事だ。親としての気づきを与えてくれた、個人的な今年のベスト5を紹介しよう。

●第5位『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』
フィギュアスケート選手だったトーニャ・ハーディングが元夫たちにライバル選手を襲撃させたという疑惑の目を向けられた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」を描いた問題作。トーニャの母が精神的にも物理的にも暴力的でインパクト大の毒親! 直接事件に関わってはいないが、暴力が日常茶飯事のトーニャの悲劇はこの母親から始まったといっても過言じゃない。子どもの人生に親が与える影響の大きさを痛感した。

毒母を描いたブラックコメディ?『アイ,トーニャ〜』

●第4位『犬猿』
実直で気が弱い弟とチンピラでクズ男な兄。かわいいけどそれしか取り柄のない妹と、頭が良くて仕事ができるが容姿にコンプレックスを持つ姉。一見正反対の男兄弟と女姉妹の愛憎をブラックな笑いを交えて見せていく本作。兄弟って近い存在だからこそ、目について自分と比べたり、ひと言では言い表せない複雑な思いを抱えてしまう。親は兄弟だから助け合って仲良くするのが当然だと思わず、改めて繊細な注意を払うべきだ。


●第3位『ロング、ロングバケーション』
ヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドという名優2人が演じる老夫婦の姿に勇気づけられた。といっても綺麗事を描いているわけじゃない。末期ガンとアルツハイマーを患う彼らはケンカしたりお漏らししたりと普通ならみっともない姿をさらけ出す。しかし、そんな姿さえチャーミングで、彼らが慈しむように人生を振り返るさまはしみじみとさせられる。我が子もこんな人生の締めくくりができればいいなぁと思わせてくれた。

●第2位『家族のはなし』
パラパラ漫画家としても活躍する鉄拳の原作をもとに描いた心温まる家族のドラマ。主人公の青年はバンドでメジャーデビューを果たすが、スランプに陥り、帰省した彼をリンゴ農家の父親は優しく見守っている。親に言われたわけでなくても子どもというものは親の期待に沿わなきゃいけないと勝手にプレッシャーを感じるもの。 ただ、子どもがどんな道を選んでも親は応援してるよ、君の味方だよと伝えてあげればいい。

●第1位『パーフェクト・ワールド 君といる奇跡』
初恋の人と再会したヒロインだが、彼は車椅子に乗る障がい者となっていて……。「障害のある恋ができますか?」とシンプルで鋭い問題を投げかけてくる少女漫画を映画化したラブストーリー。彼を支えて心身ともに崩れそうになる娘の身を案じるヒロインの親の気持ちも、誰かに苦労を負わせても幸せになって欲しいと障がいを持つ息子を思う親の気持ちもわかる。親というものは自分の子どもが一番かわいくて、子どもの幸せを願わずにいられないものだ。(文:入江奈々/ライター)

入江奈々(いりえ・なな)
兵庫県神戸市出身。都内録音スタジオの映像制作部にて演出助手を経験したのち、出版業界に転身。レンタルビデオ業界誌編集部を経て、フリーランスのライター兼編集者に。さまざまな雑誌や書籍、Webサイトに携わり、映画をメインに幅広い分野で活躍中。