性別も国境もないけどネット配信オンリーはダメ!
5月17日(現地時間)、第70回カンヌ国際映画祭が開幕した。
オープニング・セレモニーは『エール』のルアンヌ・エメラとフランスのミュージシャン/プロデューサーのバンジャマン・ビオレのデュエットで始まり、続いて司会のモニカ・ベルッチが登場。「女性と同じで、映画は歳を重ねるごとに芸術的創造上の自信と成熟を身につけていきます」と言い、今年は様々な部門で10人を超える女性監督の作品が選出されたと述べた。
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さらに「映画には性別も国境もありません」と続けたベルッチは、コンペティション部門の審査員長のペドロ・アルモドバルを呼び、アルモドバルはジェシカ・チャステインやウィル・スミス、パク・チャヌク監督など審査員を紹介。その後、リリー・ローズ・デップと、今年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作『セールスマン』のアスガー・ファハルディ監督が開会を宣言した。
今年はNetflixが出資した2作がコンペティション部門に選出されたのが話題になっている。ノア・バームバック監督の『The Meyerowitz Stories(原題)』とブラッド・ピットの製作会社「プランB」が手がけたポン・ジュノ監督の『オクジャ』(6月28日から配信)の2本は、どちらも受賞の有力候補になりうる作品だが、Netflixの映画祭参加は今年限りになってしまうかもしれない。というのも、Netflixが自社オリジナル作品をフランス国内の映画館での上映を拒否したことから、映画祭側は応募規定を変更。今後、コンペティション部門を希望する場合はフランスの映画館での上映は必須となった。
今年の映画祭女王は
4作品選出のニコール・キッドマン!
一方、今年の映画祭の女王と呼ばれているのはニコール・キッドマン。コンペティション部門でソフィア・コッポラ監督の『The Bugiled(原題)』、ヨルゴス・ランティモス監督の『The Killing of the Sacred Deer(原題)』、特別招待作品でジョン・キャメロン・ミッチェル監督(『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』)の『How to Talk to Girs at Parties(原題)』、そしてジェーン・カンピオン監督のTVシリーズ『Top of the Lake: China Girl(原題)』と4作も出演作がある。
コンペティション部門には『白いリボン』『愛、アムール』で2度の最高賞パルム・ドール受賞経験のあるミヒャエル・ハネケ監督、イザベル・ユペール主演の『Happy End(原題)』、6月に東京で開催のフランス映画祭の上映作『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』、フランソワ・オゾン監督の『L’Amant double(原題)』、『アーティスト』のミシェル・アザナビシウス監督がジャン・リュック・ゴダール監督を描く『Redoutable(原題)』など全19作品がエントリーしている。
日本からは河瀬直美監督の『光』がコンペティション部門に、黒沢清監督の『散歩する侵略者』がある視点部門にエントリー。また、アウトオブコンペで三池崇史監督・木村拓哉主演の『無限の住人』が上映される。
映画祭は28日(現地時間)に閉幕、各賞が発表される予定。
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