誹謗中傷を浴び、取材拒否されながらも真実を追い求めた女性記者たちの物語

2017年10月5日、ニューヨーク・タイムズ紙の記者ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターによるスク―プ記事が世界に衝撃を与え、ハリウッドにおける性的暴行に対しての数10年にわたる沈黙を打ち破った。この記事をもとにした映画『SHE SAID』が、邦題『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』として、2023年1月13日より全国公開されることが決定した。

・性暴力を告発した女性記者2人の著書を映画化 脅迫にも屈しない姿描く

これは、世界中で社会現象となった”性犯罪告発運動“=#MeToo運動を爆発させ、まさに社会を動かした記者と女性たちの実話であり、真実を追求したジャーナリストの物語である。数々の名作を手掛け、ハリウッドで“神”と呼ばれた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの何10年にもわたる性的暴行事件を告発したその記事は、映画業界や国を超え、世界中の性犯罪、セクシャルハラスメント被害に立ち向かう声を促した。

本作は、ニューヨーク・タイムズのベストセラー『その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―』(新潮社)の映画化である。調査報道の影響力を世に知らしめた本作は、誹謗中傷を浴び、取材対象者から拒否されながらも真実を妥協せず懸命に取材し追い求めた記者と編集者の姿を詳細に描き、ワインスタインの被害にあったことを名乗りでたサバイバーたちと目撃者の勇気を浮き彫りにしている。

主演の女性記者2人に扮するのは、『プロミシング・ヤング・ウーマン』(20年)『17歳の肖像』(09年)のキャリー・マリガンと、『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(17年)のゾーイ・カザン。共演はパトリシア・クラークソン、アンドレ・ブラウアー、ジェニファー・イーリーほか。

監督はTVシリーズ『アンオーソドックス』のマリア・シュラーダー。被害にあった女優の一人であるグウィネス・パルトローの元恋人で、当時ワインスタインに忠告した経験もあるブラッド・ピットが製作総指揮を務める。

『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は2023年1月13日より全国公開される。

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