R・ダウニーJr.息子、アル・バチーノ娘…なぜセレブ子女はドラッグにはまるのか?

先月29日(現地時間)、ロバート・ダウニーJr.の20歳の息子・インディオがロサンゼルスでコカイン所持で逮捕されたが、「またしても!」と思う向きも多いだろう。著名人の子女がドラッグやアルコール依存絡みの問題を起こす事件は後を絶たない。

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インディオは走行中の車の助手席でパイプを使って何かを吸引しているのを郡保安官に見とがめられ、コカイン所持が発覚した。昨年10月には処方薬への依存でリハビリ施設に入所していて、以前から薬物の問題を抱えていたことが明らかになっている。そもそも父親であるロバートも若い頃から薬物依存に苦しみ、薬物関連の容疑で何度も逮捕されて服役した経験もある。ロバートは今回の件に関して、「不運にも中毒に関する遺伝要素が存在するのか、インディオはそれを受け継いだようです」とコメントした。

最も近い存在である親がドラッグで泥沼にはまっていくのを見ているはずなのに、裕福な家庭で何不自由ない生活を送っているはずなのに。あるいは、その自由があるからこそなのか、子どもたちは魔が差したように道を踏み外す。

ジョン・ボン・ジョヴィの娘は19歳でヘロインのオーバードーズ(過剰摂取)を起こし、アル・パチーノの娘は21歳の時に飲酒運転とマリファナ吸引で逮捕歴がある。ライアン・オニールと故ファラ・フォーセットの息子・レドモンド(29歳)は08年に父と一緒に麻薬所持容疑で逮捕され、翌年はヘロイン所持で再び逮捕。母親の葬儀にはリハビリ施設から許可を得て参列したが、2年後に今度はヘロインと銃器所持で逮捕された。

マイケル・ダグラスの息子で今年36歳のキャメロンは1999年にコカイン所持で逮捕された。その後も2009年に覚せい剤の取引容疑で逮捕され、禁固5年の実刑判決を受けて服役中に刑務所内でもドラッグを調達、使用した罪で2011年、さらに4年半の刑期延長を言い渡された。

シルヴェスター・スタローンの息子で、かつては父親と『ロッキー5/最後のドラマ』(90年)、『デイライト』(96年)で俳優として共演も果たしたセイジは2012年7月に36歳の若さで命を落とした。直接の死因は心臓疾患だったが、彼のアパートからはおびただしい数の錠剤やモルヒネ系の鎮痛剤が発見され、依存状態だったことがうかがわれる。

一方、パリス・ヒルトンと共にリアリティ番組で人気者となったお騒がせセレブのニコール・リッチーは見事に生まれ変わった好例。ライオネル・リッチーを父に持つニコールはテレビで人気を博す以前、10代で深刻なコカイン中毒になり、ヘロインにも手を出していたと告白している。パリスとは今や疎遠になっているが、代わりにミュージシャンの夫と2児に恵まれ、幸せな家庭を築いている。これは稀なケースだ。

ロバートは先述のコメントのなかで保安官事務所の介入に感謝し、「家族でサポートし、理解し、息子が問題を克服できるよう支える覚悟です」と述べている。離婚した妻との間にもうけた息子とは最近疎遠だったというが、ニコール・リッチー同様に強い意志で依存を克服した経験を活かし、息子と向き合って明るい未来へと導いてあげられるよう願うばかりだ。

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