Aぇ! group 佐野晶哉、音楽と芝居の神に愛された男が『20歳のソウル』で映画デビュー!<後編>

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『20歳のソウル』ポスター
(C) 2022「20 歳のソウル」製作委員会
『20歳のソウル』ポスター
『20歳のソウル』場面写真

緊張の楽器演奏シーンは、リハもドライもなしの一発撮り!

前編>より続く。
関西ジャニーズJr.内のグループ、Aぇ! groupの佐野晶哉(20歳)が、実話を元にした青春感動作『20歳のソウル』で映画デビューを果たした。同作品でピアノやドラムを披露する佐野の才能と魅力を分析する。

前編では、佐野がいかに音楽と芝居、そして笑いの才能の恵まれているかを述べた。そんな佐野の映画デビュー作『20歳のソウル』は、千葉県市立舟橋高校で受け継がれている応援曲「市船soul」を作曲、がんにより20歳という若さで亡くなった実在の人物・浅野大義さんの物語。主役の大義役を神尾楓珠が、そして大義の親友で吹奏楽部員の佐伯斗真役を佐野が演じた。

なにわ男子・西畑大吾。絶品泣き演技から間が絶妙なコメディ演技までの変遷をたどる<前編>

『20歳のソウル』場面写真

『20歳のソウル』場面写真(神尾楓珠と佐藤浩市)

病が進行した大義が作曲した曲を、吹奏楽部の顧問・高橋先生(佐藤浩市)に届けるシーンでは、その実演ピアノを斗真(佐野)が担当。ドライもリハもない一発撮りだったという。2人の会話のテンポに合わせながら決して芝居の邪魔をせず、かつ、旋律の美しさを際立たせた斗真(佐野)のピアノは、見事のひとことだ。

そもそもこの映画の原作は、大義さんの告別式に164名もの元市船吹奏楽部員と顧問の高橋先生が駆けつけ、彼が作曲した「市船soul」を演奏したという実際の動画がSNS上に拡散されたことがきっかけとなって書かれた小説である。

その告別式を再現したシーンの撮影には、実際の告別式に参列した方々も参加。独特の緊張感が漂っていたという撮影現場おいて、演奏の開始を告げたのは、斗真(佐野)のスネアドラムだ。またしても一発撮りだったという。

「斗真役ができる俳優は1人しかいない」=「佐野晶哉しかいない」

このように、佐伯斗真という役には、佐野のピアノとドラムの演奏技術が欠かせなかったことは言うまでもないがそれだけではない。

原作に登場する数人のキーパーソンを1人に集約したかのような佐伯斗真という役は、容姿端麗で音楽の才能に恵まれていながらも、生きる意味を見いだせずにいる。しかし、大義のひたむきさに心を動かされ、次第に「市船soul」の作曲を手伝うようになる。大義が病にかかってからも支え続け、最後まで共に青春を生きたという、感情の振れ幅や成長ぶりが大きいキャラクターだ。

ピアノ、ドラムの演奏ができ、吹奏楽部員の気持ちが分かり、繊細な演技ができる俳優。秋山純監督が「斗真役ができる俳優は1人しかいない」=「佐野晶哉しかいない」と言った意味が、お分かりいただけたことと思う。

ここに秋山監督と佐野のコメント全部を記載する。

●秋山純監督コメント
佐野くんには以前から注目していて「斗真役が出来る俳優は一人しかいない」と、本人にも言い続けました。芝居に加えドラムやピアノの生演奏がある難しい役。佐野くんは、見事に斗真としてそこに存在してくれました。真摯に作品と向き合う姿勢があったからこそ、芝居や音楽の神様が、微笑んでくれたのだと思います。

●佐野晶哉コメント
はじめての映画出演がこの作品であったことにとても意味を感じています。監督は、僕も大義くんと同じようにずっと音楽のそばで生きてきたことに触れ「存在するだけでいい」と言っていただき緊張を解いてくださいました。撮影前から市船高校のジャージを着てピアノやドラムを練習していたので、先生や部員のみんなの中での撮影は2回目の高校生活のようでした。ひとりでも多くの方に大義くんの作った曲と生き様が届き、僕が勇気をもらったように誰かの勇気になったら嬉しいです。

このように秋山監督に見初められ、映画デビューを果たした佐野は、8月22日スタートのNHK夜ドラ『あなたのブツが、ここに』で連続ドラマにも初出演が決定。『あなたのブツが、ここに』では、『20歳のソウル』の斗真役とはひと味違う、ちょっぴりおバカな愛されキャラを演じているという。いよいよ全国区で佐野晶哉という才能が見出される日も近い。

大義の気持ち、親友・斗真をはじめとする友達の気持ち、大義の彼女(福本莉子)の気持ち、母親(尾野真千子)の気持ち、恩師の気持ち。どの立場から観ても号泣必至。(文:うさぎ文体研究所)

『20歳のソウル』は、2022年5月27日より全国公開。

[訂正とお詫び]
本文中に「市橋soul」と誤植がありましたことを深くお詫びいたします。下記のように訂正いたしました。
正:「市船soul」

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