柴咲コウ「私は兄を心の底から軽蔑した」絶縁状態だった兄の突然の訃報…てんてこまいな家族の4日間描くノンフィクションが映画化

#オダギリジョー#中野量太#兄を持ち運べるサイズに#映画#柴咲コウ#満島ひかり

(C)2025 「兄を持ち運べるサイズに」製作委員会

村井理子が実体験をまとめたノンフィクションを中野量太監督が映画化

柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかりをキャストに迎え、中野量太監督が村井理子のノンフィクションエッセイを映画化した『兄を持ち運べるサイズに』。本作より特報映像を紹介する。

・綾野剛×柴咲コウ×亀梨和也、静かにぶつかり合う“信念の演技”が感情を揺さぶる!

・【動画】柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり!ダメ兄の人生の後始末で集まった”家族”/映画『兄を持ち運べるサイズに』特報

本作は、作家・村井理子が実際に体験した数日間をまとめたノンフィクションエッセイの映画化。絶縁状態にあった実の兄の突然の訃報から始まる、家族のてんてこまいな4日間の物語だ。監督を務めるのは、宮沢りえ主演『湯を沸かすほどの熱い愛』(16年)で日本アカデミー賞・報知映画賞など多くの映画賞を席巻、二宮和也主演『浅田家!』(20年)では、国内の大ヒットのみならずフランスでも大ヒットを記録した中野量太。

理子の元に突然かかってきた警察からの電話。何年も会っていない兄が、死んだという知らせだった。発見したのは、兄と住んでいた息子の良一だという。

「早く、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう」。東北へと向かった理子は、警察署で7年ぶりに兄の元嫁・加奈子とその娘の満里奈と再会する。兄たちが住んでいたゴミ屋敷と化しているアパートを片付けていた3人が見つけたのは、壁に貼られた家族写真。子ども時代の兄と理子が写ったもの、兄が加奈子と築いた家族が写ったもの…。

同じように迷惑をかけられたはずの加奈子は、兄の後始末をしながら悪口を言い続ける理子に言う。「もしかしたら、理子ちゃんには、あの人の知らないところがあるのかな」。もう一度、家族を想いなおす、4人のてんてこまいな4日間が始まったー。

マイペースで自分勝手な兄に幼いころから振り回されてきた主人公の理子を演じるのは、柴咲コウ。家族を振り回す原因となる、映画史上稀にみるダメな兄ちゃんを演じるのは、オダギリジョー。兄と一時は夫婦でありながらも、ある理由で離婚した元嫁・加奈子を演じるのは、満島ひかり。兄と加奈子の娘で両親離婚後は母と暮らす満里奈を演じるのは、青山姫乃。2人のもう1人の子どもで最後まで兄と暮らした息子・良一を演じるのは、味元耀大。

今回解禁された特報は、母の葬儀中にもかかわらず、小学生のように大声で泣き叫ぶ兄を、喪主として冷ややかに見つめる主人公・理子の姿から始まる。

「兄は身勝手で落ち着きがなく、一人では生きられない人だった」と、妹は兄を容赦なく突き放す。兄妹の亀裂が色濃く表れる葬儀の場で、さらに兄は「この葬式でいったいいくら稼いだんだ」と卑しい質問を投げかける。妹は「私は兄を心の底から軽蔑した」と、憎悪に満ちた視線を向ける——。

母の葬儀を境に兄と疎遠となり、それぞれの人生を歩んでいた理子。しかし、ある日突然、一本の電話が入る。「お兄様のご遺体が発見されました」。それは、唯一の肉親であり、何年も会っていなかった兄の訃報だった。

ダメ兄の人生の後始末に集まったのは、兄に振り回されてきた妹・理子、別れた兄嫁、兄の娘、そして息子。遺品整理を進めながら、4人はそれぞれに亡き兄の人生を思い返す。自分たちは本当に兄のことを見ていたのか。家族だからこそ、伝えられなかったことがあったのではないか——。

もう一度、家族と向き合う、てんてこまいの4日間が始まる。すべての“後始末”が終わったとき、理子はどのように変わっていくのか。期待と不安を感じさせる特報に仕上がっている。

『兄を持ち運べるサイズに』

主人公・村井理子を演じた柴咲は、「家族の物語を撮る監督に集うスタッフの皆さんもアットホームだった」と、中野組の撮影現場のチームワークを絶賛。「それぞれの家族があると思うが、自分の家族を顧みる瞬間が散りばめられていて、いい映画になるだろうなという予感がしています」と語る。

役作りについては中野監督から、「理子は頑張り屋さんだから」と言われたことを受け、考えるよりも行動で示せたらと思い付き、毎日自分のお弁当を作るというところから始めたという。さらに、「理子は家族のためにこうあるべきだという考えを強く持っている人なので、あまり人に頼ったりしないで、なるべく自分でやる人なんだろうなと思い、自分自身も出来ることは自分でして、人を煩わせずにやってみようと実践していたら凄く心地が良く、こういう体験が出来たのも、理子を演じられたからこそだった」と、役への愛情をにじませた。

中野監督も、「贅沢なもので、初めての柴咲コウを撮りたいものなんです。今まで見たこともない柴咲さんを撮りたくて、いっぱい過去の作品を見ました。そういう思いが強すぎて、不躾なことを言ってしまったかもしれないですけど、でも、撮れた気がします!」と作品への自信を覗かせた。

『兄を持ち運べるサイズに』は2025年11月28日より全国公開。