「この胸は、誰にも触られることなくなくなってしまうのかな」乳がんへの不安に悩む娘と母を優しく描いた『あつい胸さわぎ』

#あつい胸さわぎ#吉田美月喜#常盤貴子#乳がん#佐藤緋美#前田敦子#奥平大兼#東京国際映画祭

(C)映画『あつい胸さわぎ』製作委員会

19歳の注目女優・吉田美月喜と常盤貴子が母子役で共演し、⺟と娘の視点から乳がんをテーマに描いた『あつい胸さわぎ』。10月24日から開催される東京国際映画祭では、NipponCinemaNow部門にて出品される。先日公開された予告編では、注目アーティストのHana Hopeが歌う『それでも明日は』の歌声が、乳がん検診の再検査に揺れる母と娘の気持ちを映し出しているように思える。

・母娘の感情の行き違いがせつない、母を受け入れられない少女は…

奥平大兼、前田敦子、佐藤緋美らも追加キャストとして発表に

吉田と常磐が演じるのは、慎ましくも笑いの絶えない日々を過ごす母と娘。だがある日、母が娘の部屋で乳がん検診の再検査通知を見つけてしまったことから物語は暗転する。「こんなに胸が高鳴っているのに、病気になんかなるわけない」と不安をごまかすように自分に言い聞かせる娘だったが……。予告編で流れる、「この胸は、誰にも触られることなくなくなってしまうのかな」というつぶやきが切ない。

本作は、演劇ユニットiaku の横⼭拓也による傑作舞台を映画化したもの。監督を、『ロマンス・ロード』『恋とさよならとハワイ』が高く評価されているまつむらしんごが務めている。

乳がんへの不安を胸に抱く娘・千夏を演じた吉田は「オーディション前に台本を読ませていただいた時、この作品の優しい空気と千夏の大きな葛藤を同時に強く感じ、なんとも言えない気持ちになりました」と役柄への共感を吐露。

本作が初主演作となることについては、「クランクインから撮影が終わるまで役に対して悩むこともあったのですが、まつむら監督、常盤貴子さんを初め、キャスト、スタッフの皆様に沢山支えていただき、現場では千夏にただひたすら真っ直ぐ向き合うことができました。私自身も撮影中18歳で千夏と同い年でしたが、私にとっても千夏にとっても絶対に忘れられない大切な夏になりました」と語った。

一方、母の昭子を演じた常磐は「スタッフ、キャストの皆さんがとても大らかで、和やかな日々でした。日本のアマルフィといわれる和歌山県“雑賀崎”での撮影では特に、地元の方々と立ち話をしたり、漁港でとれたてのお魚を買って帰ったり。“雑賀崎住人の昭子”になれたようでした」と撮影を振り返る。

常磐が演じる母親の同僚を演じたのは前田敦子。「撮影中ずっと思っていたことがあります。まつむら監督の映画を撮りたい作りたいという熱い思いに感動しっぱなしでした。登場人物みんながそれぞれ人間らしく、思いやりがあり、色々抱えていても前向きな生き方をしています。ひたすらにちなっちゃん! ちなっちゃん! ちなっちゃん!って心で叫んでいました。完成した映画には優しさが詰まっています。皆様に見ていただける日を楽しみにしています」と、監督や映画への熱い思いを口にした。

『あつい胸さわぎ』は2023年1月27日より全国公開。

・『あつい胸さわぎ』のポスタービジュアルはこちら!

INTERVIEW