『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』藤原大祐インタビュー

国宝級イケメンのネクストブレイク俳優、意外な弱点とは?

#藤原大祐

読みながら涙してしまうくらい素敵な台本だった

永瀬莉子と藤原大祐がW主演した『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』。GA文庫大賞を受賞した同名ライトノベルをドラマ化した本作が、12月11日から放映される。

主人公は、人との関わりにトラウマを抱える大学生・空野かける(藤原)。彼はとある授業で目の見えない女性・冬月小春(永瀬)と出会う。かけるはひょんなことから小春の授業のサポートをすることになり、小春の明るさと前向きさに触れるうちに、かけるはしだいに小春に惹かれていく。

藤原大祐

『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』
2025年12月11日よりMBSドラマ特区にて放映(毎週木曜日深夜0:59〜)

藤原大祐は、今夏放映されたドラマ『ちはやふる-めぐり-』や、森崎ウィンとSnow Manの向井康二が共演した映画『(LOVE SONG)』などの話題作に次々と出演する注目株だ。

ムビコレではそんな藤原にインタビューを実施。作品への思いから俳優という仕事に対する姿勢、さらには意外な弱点まで語ってもらった。

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──まずは主演の話を聞いたときの率直な感想を教えてください。

藤原:台本を初めて読んだ時、とても素敵な作品だと思いました。ヒロインが盲目というハンディキャップを抱えているからこそ、目に見えないもので生まれるコミュニケーションや恋が生まれていく様子がすごく美しくて、読みながら何度か涙してしまうくらい素敵な台本だったので、撮影に入るのが本当に楽しみでした。

──演じる上で意識したポイントは何ですか?
藤原大祐

『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』

藤原:かけるは過去のトラウマから、人との関わりに臆病になっている男の子なので、人との距離感は意識しました。冬月に対しても、最初は嫌いでも拒絶してるわけでもないのに、ある一定の距離感から先には近づけなくて、そのもどかしさは丁寧に演じました。

──役へのアプローチとして準備したことはありますか?

藤原:基本的にかけるは冬月との関わりを通して成長していくキャラクターなので、自分から何かを仕掛けるより、現場で目の当たりにして受けて感じていくことの方を大事にしていきたいと思い、肩の力を抜いて現場で挑みました。

──永瀬さんと共演した感想を教えて下さい。

藤原:冬月小春という役にぴったりですし、すごく繊細に演じてくださるので、僕も空野かけるとして自然にいられると感じました。

──かけるとご自身の似てる点、似てない点についてはいかがでしょうか?

藤原:かけるは人と距離を置くタイプですけど、僕は人が好きなので、そこは違いますね。ただ、かけるは人にたいして冷たいわけじゃなくて、実はピュアでまっすぐで優しい気持ちがあって、だんだんと気持ちをストレートに伝えられるようになるんですが、僕も思ったことはきちんと伝えたいタイプなので、そこは似てると思います。

──かけるは過去にトラウマがあって乗り越えていこうとしますが、藤原さんご自身が何かにつまづいた時はどう乗り越えていますか?
藤原大祐

藤原:うーん、僕は人生を一本の映画だと思って、「まあ、こういうシーンもあるよね」って受け止めています。この映画が最高に面白くて、エンドロールの後にみんなが拍手してくれるような作品になるためには、このくらいの“しゃがみ”も必要なんだろうなって。その分、後で面白い展開がくるのかなってワクワクするように考えていたりします。

──客観的な第三者目線が持てるんですね。

藤原:物事が起きてる最中は難しいですけど、少し時間が経てばそうやって俯瞰できるようになれるかなと思いますね。

小っちゃい頃はプリキュアなりたかった

──藤原さんはピアノ演奏やサッカー、演技などいろんなことに打ち込んで来られたと思いますが、今のご自身を形成している一番大きなことは何でしょうか?

藤原:ピアノですね。小さい頃からずっとピアノを弾いてきていて、今も何かあったら絶対ピアノを弾いて、楽しい時も辛い時も基本的に感情をピアノに乗せて弾く感覚があります。それがストレス発散になるし、シンガーソングライターとしても活動させてもらって、自分の思いを曲にして誰かの元に届けられることもとても嬉しくて。本当にピアノに出会えてよかったと思います。

──子どもの頃からの夢もシンガーソングライターだったんでしょうか?
藤原大祐

藤原:いえ、全く仕事にしたいとは思ってなくてただの趣味だったので、シンガーソングライターになれたのは奇跡の巡り合わせみたいに思っています。

──では、子どもの頃の夢は何でしたか?

藤原:小っちゃい頃はプリキュアなりたかったですね。プリキュアになれると思っていたけど、なれませんでした。あとは仮面ライダーもめちゃくちゃなりたかったけど、なれなかったですね。

──仮面ライダーになる夢は実現の可能性が高そうですよね。仮面ライダーを演じてみたいですか?
藤原大祐

藤原:できれば嬉しいです。

──俳優を始めた頃と現在では、演技に対しての考え方は変わりましたか?

藤原:どんどんと役者というお仕事が好きになっています。誰かの人生を作品の中で生きさせてもらえることはかなりありがたいことで、その役を通して世界を見ると、また違った色に見えるものも多くて。お芝居をしていく中で、すごくいい科学反応が起こった時に自分が自分でなくなる瞬間がたまにあって、そういう時にすごく面白いなって思います。

──演技以外にもピアノやサッカー、英語など多才ですが、藤原さんの弱点を教えてもらいますか?にんじんが食べられないとか、寒いのが苦手とかなんでもいいです。
藤原大祐

藤原:くすぐったいのが僕は本当に無理なんです。本当にくすぐりは本当に無理で。笑いで済まされないぐらい叫んじゃいます、緊急事態くらいに。周りのみんなが「ごめん」ってなるぐらい叫んじゃうんです(笑)。

──では最後にこのドラマの見どころを教えて下さい。

藤原:とにかく映像がきれいで、面白いアングルも多く、毎回毎回キーとなるシーンがあるので注目して欲しいです。僕はこの作品に出演して、目に見えるものだけじゃなく、目に見えないすごく大切なものを知ることができました。手のひらの上で、大事に持っておきたいような、温かい、丸い玉みたいなものを感じるんです。役としても、自分自身としても、これを大事に生きていきたいと思ったので、その気持ちを感じてもらえたら嬉しいです。

永瀬莉子と藤原大祐

『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』
2025年12月11日よりMBSドラマ特区にて放映(毎週木曜日深夜0:59〜)

(text:入江奈々/photo:相馬大輔)

藤原大祐
藤原大祐
ふじわら・たいゆ

2003年10月5日生まれ。2020年にドラマ『女子高生の無駄づかい』で俳優デビューを果たす。その後、映画『追想ジャーニー』で初主演を務め、ドラマ『柚木さんちの四兄弟。』『リビングの松永さん』『ちはやふる -めぐり-』、映画『(LOVE SONG)』など話題作への出演を重ね、着実にキャリアを積み上げてきた。さらに2023年にはシンガーソングライターとしてメジャーデビュー。現在、新曲「好き」が配信中