宮沢りえ「生きるための選択をしていく強い人」 『しびれ』母・亜樹に迫る特別予告解禁

#しびれ#内山拓也#北村匠海#宮沢りえ

(C)2025「しびれ」製作委員会
『しびれ』
『しびれ』
『しびれ』

内山拓也監督「僕には宮沢さんしか考えられませんでした」

北村匠海主演、居場所とアイデンティティを模索する主人公の“痺れる”ような人生を自伝的に描く『しびれ』より、宮沢りえ演じる母・亜樹にフォーカスした特別予告編と場面写真が解禁。圧倒的な存在感を放つ宮沢の姿が映し出されている。

・北村匠海、宮沢りえとの壮絶な親子を熱演 『しびれ』切なすぎる90秒予告公開

・【動画】【宮沢りえ、息子に懺悔】間違いしか選ばなかった母、20年越しの告白/映画『しびれ』予告編

『しびれ』

・宮沢りえ演じる母・亜樹にフォーカスした『しびれ』場面写真をすべて見る

『佐々木、イン、マイマイン』(20年)で新藤兼人賞をはじめ数々の新人賞に輝き、続く『若き見知らぬ者たち』(24年)でも、“現実に抗いながら何かをつかもうとする若者の青春”を見つめてきた内山拓也監督。その故郷・新潟を舞台に、居場所とアイデンティティを模索する少年の姿を自伝的要素を交えて描いた渾身の一作が『しびれ』だ。

本作は、自分の居場所を探す孤独な少年が、大きな愛を知るまでの20年間を描く物語。内山監督が『佐々木、イン、マイマイン』以前から執筆を続けてきた、構想十余年に及ぶオリジナル脚本を映画化した。

2025年11月開催の第26回東京フィルメックスでは、日本作品で唯一コンペティション部門に選出され、審査員から「静寂と変化、柔らかさと硬さが内包され、バランス感覚に満ちた映画である」と評されて審査員特別賞を受賞。2026年2月の第76回ベルリン国際映画祭ではパノラマ部門に正式出品され、同映画祭ディレクターのマイケル・シュトゥッツから「見る者の心に長く余韻を残す作品」と高い評価を受けた。

さらに、5月開催の第4回横浜国際映画祭では、作品賞にあたるグランプリをはじめ、最優秀監督賞、最優秀男優賞(北村匠海)、優秀女優賞(宮沢りえ)の4冠を達成。7月にはダナン・アジア映画祭のアジア映画コンペティション部門で審査員特別賞を受賞した。

また、第28回台北映画祭では、世界で注目すべき映像作家とその作品群に焦点を当てる「Filmmakers in Focus」に内山監督が選出。日本人監督では近年、2016年に濱口竜介、2020年に大林宣彦が特集されており、内山監督にもスポットが当てられた。日本での劇場公開を前に、本作は国内外の映画祭で高い評価を集めている。

『しびれ』

このたび、宮沢りえ演じる母・亜樹にフォーカスした特別予告編が解禁された。これまでの特報や本予告では、主人公・大地の目線を通して物語が描かれてきたが、今回は、もうひとりの主人公とも言うべき母・亜樹に焦点を当て、その複雑な内面を映し出していく。

くわえタバコで夜の仕事へ向かう強気な表情、眉間にしわを寄せながら息子に反発する姿、そして窓の外を眺める丸まった小さな背中。かつて大地に孤独を抱かせるような生活を送ってきた亜樹が、震える声で「母さんは、間違いしか選ばなかったね」と語りかける姿も収められている。その一言には、20年間の重みとともに、慈愛や葛藤、後悔といった複雑な感情がにじむ。ひとりの女性が持つ強さと脆さの両面を体現した宮沢の、圧倒的な存在感が印象を残す映像となっている。

内山監督は亜樹というキャラクターについて、「たまたま運命の掛け違いの中で、なかなか順風満帆とはいかない中で、きっと環境が違えば、愉しく天真爛漫に生きていただろうなと想像させるチャーミングな人。演じるのは、ジョン・カサヴェテスの『こわれゆく女』におけるジーナ・ローランズのような“スペシャルな俳優さんでなくてはならなかった。僕には宮沢さんしか考えられませんでした」とキャスティング時を振り返る。

一方、宮沢は、内山監督の過去作『佐々木、イン、マイマイン』が大好きだったといい、「私の中ではお会いする前から内山監督との信頼関係ができていたと思います。どんな役でも受けたいと思いましたし、この作品に絶対に携わりたいという気持ちでした」とオファー当時を回想。亜樹については、「苦しいことやつらいことをそのまま受け止めていたら生きていけないから、自分の中で変換している人なんだなと思いました。生きるための選択をしていく強い人」と、その人物像を語っている。

『しびれ』は2026年9月25日公開。