「くそくらえ」降板劇と裁判の裏にあった壮絶な過去とは?
ジョニー・デップが、映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズのゲラート・グリンデルバルド役を降板させられた際の怒りと本音を英「The Telegraph」紙のインタビューで赤裸々に語った。
・リリー=ローズ・デップの怪演に共演者も驚愕! 日本舞踊に着想を得た戦慄の憑依シーン
デップは2020年11月、英「The Sun」紙を相手に起こした名誉毀損訴訟に敗訴したのをきっかけに、ワーナー・ブラザースから『ファンタスティック・ビースト:ダンブルドアの秘密』(22年)への出演を辞退するように求められた。
「The Sun紙」が自身を「妻を殴る男(wife beater)」と表現したことからデップは提訴したが、裁判所は同紙の表現が「本質的に真実」と判断し、判決直後にワーナー・ブラザースは、すでに撮影中の作品からの降板を促した。
わずか1シーンしか撮っていなかったものの、突然の要請に衝撃を受けたというデップは「一瞬で止まった。私が映画を撮影している最中に、彼らは『辞退してほしい』と言ったが、私は頭の中で『引退しろということか』と思った」と振り返る。
グリンデルバルド役からの降板を自身のインスタグラムで公表した際、デップはファンへの感謝を綴って表向きには冷静に対応したが、今回のインタビューでは「くそくらえ(F..k You)。俺を殺すには俺が多すぎる。俺のことをこれ以上傷つけられると思うなら大間違いだ」と当時の怒りを言葉にしている。
インタビュアーから「これ以上傷つけられる」という言葉の真意を尋ねられると、2016年に亡くなった母親に幼少期に暴力を振るわれていた過去を明かした。
「棒で、靴で、灰皿で、電話機で、何でも叩かれた。だが彼女には感謝している。子育てで“やってはいけないこと”を教えてくれた。彼女と反対のことをすればいい」。
降板の背景には、元妻アンバー・ハードとの法廷闘争がある。2022年にはアメリカでハードを名誉毀損で訴え、裁判はTV中継された。ハードが2018年のワシントン・ポストの論説で、デップについて「家庭内虐待を象徴する人物」と表現したことが自身の名誉を傷つけたとして提訴。裁判では両者が互いを中傷する凄まじい争いとなった。
デップは「戦わなかったら私じゃなかったからだ」と法廷闘争を続けた理由を語る。「嘘の告発で、ハリウッドで映画が作れるかどうかが決まるなんて『くそくらえ』だ」とも言う。
一時は再起不能と思われたが、デップは20年ぶりの監督作『Modigliani: Three Days on the Wing of Madness(原題)』を手がけ、11日(現地時間)からイギリスで劇場公開される。また、俳優としてもマーク・ウェッブ監督の『Day Drinker(原題)』でペネロペ・クルスと共演している。
PICKUP
MOVIE
INTERVIEW
PRESENT
-
『入国審査』一般試写会に5組10名様をご招待!
応募終了: 2025.07.11 -
【キャスト登壇】『キャンドルスティック』ジャパンプレミアに10組20名様をご招待!
応募終了: 2025.06.09