インディーアニメの新風、能力共同体・スタジオDOTが世界へ
クラウドファンディングで制作資金を集めた約30分の自主制作アニメ『轍を越えてゆけ』が、カナダ・モントリオールで2025年7月17日より開催されるファンタジア国際映画祭にて、ワールドプレミア上映されることが決定した。さらに、2025年にはテアトル新宿での劇場公開(レイトショー)も予定されている。
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本作を手がけたのは、オンラインで募った有志メンバーによって構成された自主制作アニメーションチーム「スタジオDOT」。当初は、アニメ制作未経験のイラストレーターや映像作家、学生などが集まり、「アニメを作ってみよう」という思いつきから始まったプロジェクトだった。
しかし、初作品のショートアニメ『ライヒト調査録』(22年)が、インディーズアニメのオンライン映画祭「HashTagAnimationFes2022」で優秀作品賞と協賛賞を受賞。その後は、監督・Vab.pngを中心にミュージックビデオや自主アニメの制作を重ね、他とは異なる表現を追求する中で、大規模な制作チームへと成長を遂げた。
スタジオDOTは、約100名にも及ぶメンバーが個々の個性やスキルを持ち寄り、共通の目標に向かって制作を行う、いわば“能力共同体”。初期から在籍する数名のコアメンバーを除き、各プロジェクトごとに新たなメンバーを募集し、チーム編成を柔軟に変えながら作品を生み出してきた。その根底にあるのは常に「みんなでアニメを作ることが好き」という純粋な思いだ。
そんなスタジオDOTの最新作となる本作が、2025年7月17日~8月3日に開催されるファンタジア国際映画祭にてワールドプレミア上映される。1996年にジャンル特化型の映画祭としてスタートした同映画祭は、現在では北米最大級のジャンル系映画祭として知られ、アジア、ヨーロッパ、北米の作品を中心に約400本が上映される。会期中の観客動員数は10万人超。2023年には塚原重義原作・脚本・監督の長編アニメーション『クラユカバ』(24年)が長編アニメーション部門の観客賞・金賞を、2024年には『侍タイムスリッパー』(23年)が同賞を受賞するなど、日本のインディーズアニメの活躍も目立つ。
さらに、2025年にテアトル新宿での劇場公開(レイトショー)も決定。詳細は今後、順次発表される予定だ。
■監督:Vab.png
30分、1年で完成させますと言って本当に完成するやつがあるか!と思っているのは僕だけじゃないと思います。インターネットを使ってスタッフをどんどん増やす方針は纏めるのが大変で、途中後悔しかけましたが、最終的にはこれがなかったらあと半年はかかってたと思います。100人のスタッフ、お疲れ様。
■美術監督:CUZ
1年前の今頃、美術ではスケジュールプランも立てずに、みんなでイメージボードを出し合っていました。そんな轍の美術スタッフの皆さんには、今回大判カットを本当にたくさん描いて貰い、これでもかというくらい迫力満点の映像が完成いたしました。今後人生に立ち止まった時、何度でも見返したい…そう思わせてくれる作品です…!
■プロデューサー:ふたもく
振り返ると、スタジオDOTでの制作が生活の一部になっていました。経験したことのない出来事をみんなで一緒に乗り越えたからこそ、この作品が次のステップへ歩みはじめたことは心から嬉しく思います。
『轍を越えてゆけ』は2025年テアトル新宿にてレイトショー公開(全国順次公開予定)。
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