ゲイは愛を得られない者なの? 同性愛をハリウッドがどう描いてきたかが分かる注目映画

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(C) Telling Pictures Production

トム・ハンクスら映画人たちの証言と豊富なフッテージで明らかに

同性愛はハリウッドでどのように描かれてきたのか? そして検閲と自主規制の時代において、同性愛はいかにして独自の映画表現をつかみ取ってきたのか? 映画生誕100年にあたる1995年に完成し、以後各国で話題となってきた映画『セルロイド・クローゼット デジタル・リマスター版』より、トム・ハンクス、シャーリー・マクレーン、ウーピー・ゴールドバーグらが登場する予告編とポスタービジュアルを紹介する。

・同性愛はハリウッド映画の中でどのように描かれてきたのか? 名作に織り込まれた“秘密”を紐解く

本作は、映画草創期のフィルムから1994年の作品まで、選び抜かれた120本もの作品をひも解きながら、トム・ハンクスやシャーリー・マクレーン、ハーヴェイ・ファイアスタインなどハリウッドを代表する俳優、監督、プロデューサーらへのインタビューを通し、映画史における同性愛の表現の痕跡を明らかにした1995年のドキュメンタリー映画である。

原作はゲイの活動家として多大な影響を与えたヴィト・ルッソによる同名の著作。草案から完成まで10年を要し、『ハーヴェイ・ミルク』(84年/第57回アカデミー賞長編記録映画賞受賞)のロブ・エプスタインとジェフリー・フリードマン監督が完成させた。

『セルロイド・クローゼット デジタル・リマスター版』

(C) Telling Pictures Production

今回紹介するポスタービジュアルは、男装したグレタ・ガルボのキスシーンが印象的な『クリスチナ女王』(33年)からのワン・シーン。その周囲を本作に登場する多彩な映画のワン・シーンが彩る。

予告編は、『チャップリンの舞台裏』(16年)をはじめとする草創期の映画から、オードリーヘップバーン主演『噂の二人』(61年)、ジェームズ・ディーン主演『理由なき反抗』(55年)、大作『ベン・ハー』(59年)、そして『ミセス・ダウト』(93年)『テルマ&ルイーズ』(91年)まで、“同性愛”がいかに映画の中で描かれてきたかを、豊富なフッテージを用いて映していく。トム・ハンクス(俳優)の「いつの時代も愛は愛だ」や、ハーヴェイ・ファイアスタイン(俳優・脚本家)の「否定的でも描かれないよりはいい」など印象深い言葉が、同性愛の表現とハリウッド映画がいかに表裏一体であったかを物語る。

『セルロイド・クローゼット デジタル・リマスター版』は2025年6月14日より全国順次公開。